5月31日は世界禁煙デーだそうで、この機会に私の禁煙体験を書いてみます。
私は20代の終わりごろ、ロングホープを1日3箱吸っていました。これだけの本数になると、のどは痛いし、のべつ吸ってなくてはいけないし、うまいと思える瞬間は少ないし、いいことはなにもないので、禁煙しようと思いました。
禁煙は動機づけがたいせつです。喫煙は肺がんやその他のガン、心臓病、動脈硬化などのリスクを高めること、喫煙者の肺は真っ黒であることなどの知識を頭に叩き込み、健康のためということをメインに禁煙にチャレンジしました。
 
しかし、なかなかうまくいきません。いろいろ試行錯誤したあげく、結局禁煙に成功したのですが、なにが決め手になったかというと、動機づけの変更でした。
 
1日3箱というとかなりの金額になります。計算すると、1年間のタバコ代がほぼ1カ月分の給料に匹敵しました。当時の私はかなりの薄給であったわけですが、1カ月分の給料が煙になって消えていると思うと、実にばかばかしい。私はそんなにケチなほうではないと思いますが、この金額をつねに意識することで禁煙に成功したのです。
 
常識的には健康とか命のほうがお金よりもたいせつだということになりますが、禁煙の動機づけとしては健康とか命はだめなのです。
その理由は簡単です。「太陽と死はじっと見つめることができない」(ラ・ロシュフコー)という言葉があるように、われわれは死をいつも意識から排除しているのです。喫煙は死亡率を高めますよといわれると、そのときはそうかと思いますが、それをいつも意識していることはできないのです。
一方、タバコにかかる金額はことあるごとに意識することができます。
 
1日3箱吸ってる人はあんまりいないかもしれませんが、今はタバコ代が高くなっているので、自分の年間のタバコ代を計算し、さらに10年分のタバコ代、一生のタバコ代なども計算して、それを意識しながら禁煙にチャレンジするといいのではないでしょうか。
 
それから、禁煙は失敗しても後悔せず、何回でもやればいいものだということです。
世の中には1回でも禁煙に失敗すると、意志が弱いとか、だめじゃないかとかいう人がいます。こういう人は他人が成功するのを見たくないので、足を引っ張ろうとしているのです。こういう人は無視して、1回の禁煙は1回の成功だと思って、何回でも禁煙を繰り返して、だんだんとニコチン依存のレベルを下げていくつもりでやったほうがいいと思います。