泉谷しげるのバカヤロー人生相談(アサヒ芸能2011623)
【相談】ずっと男子校で周りに女性がいなかったのですが、4月に就職し、女性がたくさんいる現場で働いています。困っているのは「何人くらいの女性と交際したことあるの?」とか「交際した女性はどういう人?」とか同じ質問を何度もされることです。多くても少なくてもダメな気がするし、聞いてくる女性に合わせるべきでしょうか? 答えた結果によってどんな噂が立つのか、女性のネットワークが怖くて、ヒヤヒヤしています。うまくかわす方法はありますか。(愛知・23歳・会社員)
 
 
これに対する泉谷しげるさんの回答は、神秘的な存在でいたほうが得だからよけいなことをいうな、女の質問なんかどうせヒマつぶしなんだから、適当に答えてお茶を濁しておけ、というものです。
別にこの回答に異論があるわけではありません。そもそも相談内容がどうでもいいようなことだからです。
ただ、私はこのどうでもいいような相談をする男性に興味を覚えてしまいました。つまりこれは草食系男子の典型ではないかと思えたのです。
 
もちろんこの相談者は、聞かれたらありのままを答えたらいいのです。「まだ女性とつきあったことはありません。当然童貞です」と。
いや、相談者がまだ女性とつきあったことがないとは書いてありません。しかし、相談者は嘘をつくことを前提にしています。ということは、ほんとうのことが恥ずかしくていえない。つまり一度もつきあったことがないのだろうと推測できるのです。
 
そういう相談者に対して、女性たちはなぜ「何人くらいの女性と交際したことあるの?」とか「交際した女性はどういう人?」とか何度も聞いてくるのでしょうか。もしかして相談者はもてているのでしょうか。
いや、たぶんそうではないはずです。もてているのなら、「今、彼女はいるの?」とか聞いてくるはずです。
おそらく女性たちは、相談者の女性慣れしない様子を見て、すべて理解した上で、「交際した女性はどういう人?」と聞いてくるのです。そして、答えに戸惑っている相談者を見て、おもしろがっているのです。
彼が泉谷しげるさんに相談したくなったのもわかります。
 
それにしても、職場に女性がたくさんいて、そういう会話ができるというのは、きわめて恵まれた環境です。世の中には、出会いの機会がないと嘆いている人が多いのですから。
ところが、相談者はそんな恵まれた環境に逆に困惑して、自己防衛に汲々としているわけです。これこそまさに草食系です。
草食系の人は自分では、女性とそんなにつきあいたいと思わないのだといいますが、それは多分に強がりで、実際のところは、女性と接するとひどく気疲れするので、自然と女性を敬遠するようになっているだけです。
 
さて、相談者はどうするべきかということですが、「今まで3人の女性とつきあいました」などというのはだめです。嘘だというのがバレバレだからです。したがって、ほんとうのことをいうしかありません。
「今まで女性とつきあったことはありません。えっ? そんなことを聞くんですか。もちろん童貞ですよ」
最初はバカにされるかもしれませんが、それはいっときのことです。
そもそも相談者は、女性慣れしていないのに、それをなんとか隠そうとするから、女性たちがからかってくるのです。ほんとうのことをいえば、もうからかうのはやめるはずです。
では、そのあとどうなるか。確実に好感を持たれます。
相談者もいわば鎧を脱ぎ捨てたことで、女性と接しやすくなるはずです。女性とちょっとエッチな話をしてるうちに、だんだんと女性にも慣れてきます(事務的な話だけではそうはなりません)
草食系男子といっても、なにか本質的な問題があるわけではなく、単に女性に慣れていないだけですから、これで草食系を脱出できる可能性大です。
実際におつきあいするところまでいけるかどうかは、相談者の魅力次第ですが、その可能性も大でしょう。まあ、あまり派手なことをすると職場にいづらくなるので、ほどほどにしておいたほうがいいと思いますが。