韓国は戦後ずっと日本の大衆文化の流入を規制してきました。反日という理由のほかに、日本の大衆文化に韓国の大衆文化が圧倒される懸念があったからです。しかし、1998年から段階的に開放が進み、今ではほとんど自由化されたといえるまでになっています。
そして、今度は逆に、日本において韓国の大衆文化を規制しようという人たちが出てきました。なにを考えているのでしょうか。この規制する動きを外国から見たら、日本文化は韓国文化に負けているのかと思われるでしょう。日本にとっては、はなはだしいイメージダウンです。
また、この人たちは韓国や韓国文化を批判しているのではありません(少しは批判しているようですが)。韓国文化を輸入する日本のテレビ局やそのスポンサー企業を主に批判しているのです。いわば日本人同士の争いをつくりだしているわけで、やはり狙いは日本の弱体化なのでしょうか。
 
なんだかイヤミったらしい書き方になってしまいました。2ちゃんねる的なものと接触すると、どうしても性格が悪い人の文章になってしまいます。
 
私は一時2ちゃんねるにはまっていたことがあります。「科学的倫理学」という新しい思想を世の中に広めようとすると、反対者と論争をしなければならないでしょう。論争のスキルを身につけるために、2ちゃんねるに積極的に書き込みをしたのです。
2ちゃんねるといってもいろいろありますが、もっとも論争がおこなわれているのはやはり政治に関わる板です(板というのは2ちゃん用語です)。当時は、共産圏の崩壊に加えて北朝鮮による拉致事件が明らかになり、右翼が左翼を圧倒している時代でしたから、私は左翼で論争に参戦しました(私は右翼でも左翼でも中道でもなく“上”という政治的立場です)。私が論争すると、連戦連勝でした。おかげで自分の思想の正しさが確認でき、論争のスキルも身につきました。
 
そうした経験から思うのですが、2ちゃんねるというはほんとに特殊な世界です。もちろん巨大掲示板ですから多様な人が参加しているのですが、積極的に書き込みする人たちがやはり全体の雰囲気をつくります。そして、積極的に書き込みする人たちは、なにごとにも否定的で、攻撃的です。
私はラーメンが好きなので、近所のラーメン店を知るためにラーメン板をときどき見ますが、ここでもいかにも2ちゃん的な、否定的で攻撃的な書き込みがよく見られます。
 
こうした2ちゃん的なものがどうして形成されたのかとずっと考えてきましたが、いろいろな観点から考えることができます。
今日はとりあえず“不良”という観点から書いてみます。
 
私が思うに、不良には2種類あります。ひとつは行動化する不良です。家庭と学校になじめないため、繁華街をうろつき、仲間を見つけ、先輩後輩の集団を形成し、また異性ともよく交際します。ヤンキーだの暴走族だのといわれるものがその代表です。
もうひとつは、引きこもり系の不良です。家庭と学校になじめないため、自分の部屋に引きこもり、ゲームをしたり、ネットをしたりします。昔はゲームもネットもないため、引きこもり系の不良は少数でしたが、最近は大いに増殖しています。
引きこもり系といっても、ちゃんと会社員やフリーターとして働いている者もいます。しかし、仕事が終わってから同僚と飲んだり遊んだりすることはなく、すぐ帰宅してネットをします。彼らは社会人であるといっても、かろうじて社会人でいるので、いつほんとうの引きこもりになるかわかりません。
 
街宣右翼というのがいます。これは行動化する不良の右翼版です。そして、ネット右翼というのは引きこもり系の不良の右翼版です。数では街宣右翼よりネット右翼が圧倒しています。
 
引きこもり系の不良は2ちゃんねるを好んで集まり、そこで集団を形成したり、抗争したり、お祭りをしたりしています。
これは彼らにとって決してむだなことではありません。人間関係のスキルを学び、引きこもり脱出の一歩になるからです。
ただ、否定的で攻撃的な書き込みは世の中の人をうんざりさせますし、ときに実害が生じたりするので、注意しないといけません。