なんとなく今年一年を振り返りながら書いているのですが、政治の状況はまったく変わり映えしません。野田内閣の支持率はどんどん下がっています。このままではまた首相を替えなければなりません。
自民党に期待して野田内閣不支持を言っているのならいいのですが、自民党に期待する人はあまりいないでしょう。ただ目の前の内閣が気に入らないから替わってほしいというのでは、また回転ドアと外国から揶揄されることになってしまいます。
 
菅内閣の末期にも同じようなことをこのブログに書いていました。日本の政治状況はまったく進歩がありません。
 
確かに野田内閣は問題です。マニフェストはほとんど守れず、予算案はバラマキ型になって、しかも増税をいうのですから、わけがわかりません。
問題は、ここからです。
なぜこんなことになるのかという原因を解明し、対策を立てなければなりませ。それがいちばんだいじなところです。
ところが、マスコミはそうしたことはいっさいしません。ただ、民主党政権や野田内閣を批判するだけです。
あまりにも低レベルです。
 
なぜマスコミは政権を批判するだけで終始しているのでしょうか。それはマスコミが官僚と一体化しているからです。
ジャーナリストの上杉隆さんもこう指摘しています。
 
 
相場:日本のマスコミは、ものすごく官僚的ですね。
上杉:そうですね。マスコミと思うからダメで、むしろ彼らのことを「官僚」だと思えばいい。
 相場:なるほど。分かりやすいですね。
 窪田:日本のメディアはジャーナリストではなく、「役人」であれば腹が立たない……ということですね。
 
 
マスコミは官僚と一体化しているので、当然官僚批判は行いません。そのためマスコミだけ見ていると、日本の政治はわけがわからないことになるのです。
 
たとえば、八ツ場ダムの建設が再開されることになりましたが、なぜそうなったかがわかりません。ただ、建設再開がマニフェスト違反であることや、財政赤字をさらに悪化させることが批判されているだけです。
民主党や野田内閣も、建設再開がマニフェスト違反であることや、財政赤字をさらに悪化させることは百も承知です。それでも建設再開を「苦渋の決断」(野田首相)で決めたわけです。なぜ決めたかをマスコミは書くべきですが、書かないのです。
 
政治とは権力を巡る争いであって、その争いもまた力関係によって決まってきます。
八ツ場ダム建設賛成派は、国交省であり、周辺自治体であり、建設会社などです。それらの力が民主党内の建設反対派の力を上回ったために、建設再開が決定されたわけです。そのふたつの力のぶつかり合いをマスコミが実況中継してくれれば、たいへんよくわかるわけです。
しかし、マスコミは官僚の動きというのをいっさい報道しませんから、民主党は1人相撲を取って、1人で転んだように見えるわけです。
となると、国民も民主党はなんてバカなんだと思って、内閣支持率も政党支持率も下がり続けることになります。
 
もちろん、力負けする民主党に問題はあるわけですが、今のマスコミだけ見ていると、そういう問題があることすらわかりません。
このままでは自民党に政権が移っても同じことが繰り返されるだけです。
 
橋下徹大阪市長の「大阪維新の会」に期待する人もいるでしょうが、もうすでにマスコミは反橋下の立場をはっきりさせています。本格的に国政進出となると、官僚とマスコミが一体となった橋下バッシングが行われるでしょう。
 
日本の政治をよくするには、マスコミの問題点を正しく把握することから始めなければなりません。