小渕大臣の後任である宮沢洋一経産相が政治活動費を交際費の名目で「SMバー」に支出していたということが話題になっています。しかし、記事を読むと、たった1万8230円の支出です。
 
経産相「宮沢会」、SMバーに政活費支出 「面目ない」
 
民主党政権時代、民主党の議員の支出に「キャバクラ」での飲食費が計上されているということが問題になりました。そのとき私は、高級料亭よりキャバクラのほうがましではないかと思ったものです。
しかし、庶民感覚としては、高級料亭よりもキャバクラやSMバーのほうがわかりやすく、批判しやすいのでしょう。
 
新閣僚についてはさまざまなスキャンダルが報じられています。
宮沢経産相については、東京電力株を保有していることも問題視されています。
竹下亘復興相については、実家の酒屋に58万円を支出していたということです。
御法川信英財務副大臣については、選挙区内の有権者にカレンダー3000部を無料で配っていたことが問題視されています。
高橋比奈子環境省政務官については、週刊文春の報道によると、EM菌という、放射能除染もできるとされるトンデモ科学の広告塔になっているということです。
 
これまでは誤報問題を起こした朝日新聞がもっぱらたたかれてきましたが、今度はマスコミも国民もみんなして安倍内閣をたたくという流れになっています。
 
この理由のひとつは、みんな朝日新聞たたきに飽きてきたからでしょう。
かつてバイト店員炎上事件というのが盛り上がりましたが、今はまったくありません。ほんとうはバカなことをするバイト店員は同じように存在して、小さな炎上は起こっているのかもしれませんが、ニュースになるほど盛り上がらないわけです。
人間、同じことをしていたら飽きるのは当然です。
 
そして、今度は矛先が安倍内閣に向かったというわけですが、その理由のひとつに、内閣改造で女性閣僚が過去最多の5人になったということもあるでしょう。新内閣の支持率を見ると国民は好意的に受け止めたと思われますが、マスコミは男社会ですから、女性閣僚に対するほとんど無意識の反発が生じたのです。
 
とはいえ、それだけとも思えませんから、私は“アメリカの陰謀”が背景にあるのではないかと思って、前回の記事を書きました。
 
2人の大臣を辞めさせた闇の力
 
しかし、考えてみると、“アメリカの陰謀”を想定せずに、日本のマスコミがみずから反省して考えを変えたと理解してもいいわけです。
そこで今回はそういう角度から書いてみます。
 
日本国内で朝日新聞誤報問題が大きく騒がれたので、日本政府も多少それに合わせた動きをしました。たとえば、「クマラスワミ報告書」を作成したクマラスワミ元特別報告者に直接働きかけたのです。
 
クマラスワミ報告書の記述撤回要請…日本政府、ク氏に面会し直接要請
菅(すが)義偉(よしひで)官房長官は16日の記者会見で、慰安婦を強制連行された「性奴隷」と認定した1996(平成8)年の国連人権委員会(当時、現在は国連人権理事会)の「クマラスワミ報告書」を作成したスリランカの女性法律家、クマラスワミ元特別報告者に直接、日本政府として報告書の一部を撤回するよう求めたことを明らかにした。クマラスワミ氏は拒否した。
 
 朝日新聞が8月、韓国の済州島で慰安婦を強制連行したとする吉田清治氏の証言が虚偽だったとして、関連記事を取り消したことに伴う対応で、政府は慰安婦に関する国際社会の事実誤認を是正するため、さらに広報活動を強化する。
 
 外務省によると、同省の佐藤地(くに)・女性人権人道担当大使が14日、米ニューヨークでクマラスワミ氏に面会し、「吉田証言」が引用された報告書の一部撤回を申し入れた。佐藤氏は元慰安婦へ「償い金」を支給したアジア女性基金など日本のこれまでの取り組みも合わせて伝えた。
 
 菅氏は記者会見で「朝日新聞が慰安婦問題に関する報道が誤報だったと取り消したのでクマラスワミ氏に説明し、報告書に示された見解を修正するよう求めた。先方は『修正に応じられない』ということだった」と述べた。
 さらに「政府としては今後、国連人権理事会をはじめ国際社会で適切な機会をとらえて、わが国の考え方を粘り強く説明し理解を得たい」と強調した。
 
 クマラスワミ報告書をめぐっては、菅氏が9月5日の記者会見で「報告書の一部が朝日新聞が取り消した記事内容に影響を受けているのは間違いない」と指摘していた。
 
 政府は、慰安婦を含む歴史認識に関する対外広報戦略の強化を進めており、今年度の政府国際広報予算を昨年度の2倍に引き上げた。来年度はさらに2倍以上にする方針だ。
 
 このほか、クマラスワミ報告書が提出された直後に当時の日本政府が作成した「反論文書」の公開も検討している。反論文書は現在、非公開となっている。
 
産経新聞が得意げに報じましたが、このあと次のようなことがありました。
 
クマラスワミ報告書の一部撤回、米側に説明 駐米大使
【ワシントン=加納宏幸】佐々江賢一郎駐米大使は17日の定例記者会見で、朝日新聞が韓国の済州島で慰安婦を強制連行したとする吉田清治氏の証言が虚偽だったとして関連記事を取り消したのを受け、証言を引用した1996(平成8)年の国連人権委員会(当時)の「クマラスワミ報告書」の一部撤回を日本政府が求めていることに関し、米側に事実関係を説明する考えを示した。
 
 佐々江氏は「事実は事実として正しく認識してもらうことが重要だ。この問題に関心がある人に説明をしてきたし、今後もそういう考えだ」と述べた。
 
 一方で、菅義偉(よしひで)官房長官が慰安婦募集の強制性を認めた河野洋平官房長官談話を継承するとしていることに関し、「朝日新聞の修正いかんに関わらず河野談話の本質的な意義は失われていないと思っておられる」と語った。
 
なぜ大使が「米側に事実関係を説明する」のかというと、米側が日本の動きに不快感を示したからと想像されます。つまり弁解に追われたということです。
 
そして、次に菅官房長官は、これまで河野談話を継承するということを言明してきましたが、河野氏の記者会見での言葉について否定的な認識を示しました。
 
菅官房長官、河野氏の発言「大きな問題だ」
 菅義偉(すがよしひで)官房長官は21日の参院内閣委員会で、河野洋平元官房長官が平成5年に慰安婦問題に関する談話を発表した記者会見で、強制連行を認める発言をしたことについて「強制連行を示す資料がない中で、(認めたのは)大きな問題だ」と述べた。河野氏の発言によって強制連行があったかのような事実誤認が国際社会に広がったとの認識を示したものだ。
 
 当時、河野氏は会見で、強制連行に関して認識を問われ「そういう事実があったと。結構です」と述べた。河野談話を検証した有識者チームが今年6月にまとめた報告書では、河野氏が政府の共通認識を踏み外し、独断的に「強制連行」を認めたことが確認されている。
 
 菅氏は内閣委で、朝日新聞が強制連行をめぐる吉田清治氏の証言を報道してきたことにも言及し「吉田氏の証言であたかも強制連行があったような事実に反する認識が韓国をはじめ国際社会に広まったことも事実だ」と述べた。そのうえで「政府としては客観的事実に基づいて、正しい歴史認識が形成され、日本の名誉や信頼の回復を図るべく日本の基本的な立場、取り組みを海外で徹底して広報している」と説明した。
 
ところが、この発言に対して、またしても海外から反発が起きました。
 
菅官房長官、河野氏の発言は「大きな問題」=海外でも反響「韓国を激怒させることになる」「証拠はまだある」
20141022日、慰安婦問題に関する菅義偉官房長官の発言が、国際ニュースを扱う英語のオンラインマガジンでも報じられ、海外からもコメントが寄せられている。
 
菅官房長官は21日、河野洋平元官房長官が1993年に強制連行を認める発言をしたことについて、「大きな問題だ。そこは否定し、政府として日本の名誉、信頼を回復すべくしっかり訴えている」と批判した。また、菅氏は国連のクマラスワミ報告の撤回も要請したことをすでに明らかにしており、このことはアジア太平洋地域の国際ニュースを扱う英語のオンラインマガジンでも報じられ、海外のネットユーザーも反応を示している。
 
 「安倍首相と菅官房長官が行っている曖昧な発言による戦略は、韓国を激怒させ、中国のプロパガンダを助けることになる」
 「日本は否定の極みから抜け出さなければならない。安倍首相に、死者と生き延びた人たちへの礼儀を見せてほしい。人道に反する戦争犯罪を告白し、説明責任を果たすべきだ」
 「人間としての良識や心の平和を大切にするなら、日本という国は無視した方がいい。過去の侵略行為や窃盗や拷問、暴行、虐殺未遂行為などを正当化するような国だから」
 
 「日本が20世紀前半に行った残虐行為を無視したいのは、教科書からそれらについての記述が削除されているからだ」
 「吉田証言に基づいた記事が取り消されようが、慰安婦に関する証拠はたくさんある。フィリピン人、ベトナム人、タイ人、オランダ人の女性たちも日本軍に強制連行されていたのだ」
 「マレーシアのお年寄りに第二次世界大戦中の日本軍についてどう思っているか尋ねてみたら、とても興味深い話が聞けるはずだ」(翻訳・編集/Yasuda
 
これは中国系メディアの記事ですから、日本にきびしい表現になっていますが、菅官房長官の発言や日本政府の動きが英語ニュースで報じられ、それについて反発の起こっていることがわかります。
 
朝日新聞誤報を巡って起きた国内の議論は、国際社会ではまったく通用するものではなく、日本がなにか発信するたびに強い逆風が起きるのが実情です。日本のマスコミもようやくそれを理解して、軌道修正をはかったということでしょう。
 
つまり現在のマスコミの動きは、「行き過ぎた右寄りの修正」と理解できます(とはいえ、そこにアメリカの意志が働いていないともいえません)
 
そして、今度は右寄りの安倍政権たたきに向かったというわけです。
宮沢経産相の「SMバー」がこれだけ大きく騒がれるのもそのためです。
 
ちなみに宮沢経産相の「SMバー」問題は、海外の多くのメディアも取り上げています。まさに国辱ものです。
 
ブルームバーグ
Japan Minister Aide’s Bondage Bar Spree Adds to Abe Scandals
 
 ABC
 Japan's new trade minister admits political support group spent office cash at Hiroshima bondage club
 
 CNN
 Timses Menteri Kunjungi Bar Sadomasokis
  
レクスプレス
Japon: des fonds politiques du nouveau ministre de l'Industrie depenses dans un bar sado-maso
 
デア・スタンダード
Japans neuer Handelsminister bereits unter Druck
 
日本人をおとしめ、日本の誇りを傷つけているいちばんの元凶は安倍政権というわけです。