共産党の志位委員長が2月17日、衆院本会議場で代表質問している際、議場から「まさにテロ政党」というヤジが飛んだということです。
 
「テロ政党」やじ 共産が「誹謗中傷」と批判 「自民席から」とも指摘
 
 
また、産経新聞は安倍政権批判する人を「イスラム国寄り」とレッテル張りする記事を載せたということです。
 

安倍政権を批判しただけで「イスラム国寄り」人物リストに!戦前並みの言論統制が始まった

 
こういうふうにレッテル張りをする人というのは、要するに頭を使いたくない人です。レッテル張りをした瞬間、そこで思考停止してしまうわけです。
 
共産党とテロがどう結びつくのかわかりませんが、たとえば勤皇の志士はみんなテロリストでしたし、明治政府はテロリストがつくった国家です。
 
そもそもイスラム国がテロリスト集団だということは、誰がどのような根拠で決めたのでしょうか。
 
アルカイダは9.11テロを起こしたので、少なくともその時点でテロリストだということになるでしょう。また、タリバンはアルカイダのリーダーであるビン・ラディンをかくまったということで、アメリカはテロリストと同一視しました。
 
しかし、イスラム国は9.11テロのような欧米を対象にしたテロは行っていません。シリア、イラクで勢力を拡大した武装グループです。
ジャーナリストを人質にしたり殺害したりはしていますが、こういうことは中東の過激派組織では珍しくありません。
 
ただ、イスラム国はイラク政府にとって脅威になりましたから、イラク政府をどうしても支えたいアメリカはイスラム国を空爆することにしました。
空爆してから、その理由づけのためにテロリストのレッテルを張ったという面が大きいのではないでしょうか。
 
タリバンにしても、アメリカは壊滅を諦めて今では交渉相手にしようとしているので、もうテロリストではなく「反政府武装グループ」だとしています。

米、“米兵とテロ容疑者”交換の正当性強調
 
テロリストのレッテルはこのように安易なものです。
 
「犯罪者」というレッテルの場合は、一応司法組織の認定という根拠がありますが、それでも判決が確定するまでは「容疑者」や「被告」と呼ばれます。
「テロリスト」の場合はそういう根拠もなしにレッテル張りがされます。
レッテル張りをするにしても、せめて「テロ容疑者」とするべきでしょう。
 

もともとテロリズムという言葉は、フランス革命のときにジャコバン派が反対派を粛清した恐怖政治が語源となっています。このときは、国家権力の側の行為をテロリズムといったわけです。
 
もちろんテロリズムという言葉は悪いイメージの言葉です。そのため国家権力がこの言葉を利用するようになり、今ではもっぱら反権力派に対して使うようになっています。
 
今、安倍政権や日本のマスメディアはアメリカの言うままにテロリストという言葉を使っています。
しかし、テロリズムという本来の言葉からすれば、イスラエル政府のパレスチナに対する行為こそテロリズムでしょう。
 
ウィキペディアの「テロリズム」の項目を見ると、「100を超える多くの定義が存在している」と書かれています。
 
安倍首相はかつて国会で「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない」と答弁したことがありますが、「テロに屈しない」と言う以上はテロの定義もはっきりさせるべきです。