北朝鮮はこのところノドン、ムスダンを続けて発射し、4月23日には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とみられるものを発射しました。
まったく愚かな行為ですが、北朝鮮はなんのためにこれらの行為をしているのでしょうか。
 
マスコミは必ず「挑発」という言葉を使います。
各メディアの見出しを並べると、こんな具合です。
 
北朝鮮、更なる挑発の可能性 SLBMか?飛翔体発射:朝日新聞 …
 

社説:北朝鮮の挑発世界に背向ける独裁者 - 毎日新聞

 

北朝鮮相次ぐ軍事挑発の背景 | NHKニュース

 
正恩氏の挑発は続く 4週連続のミサイル発射、今月 ...- ZAKZA
 

挑発行為を続ける北朝鮮日韓首脳は?|日テレNEWS24

 
 
しかし、「挑発」という言葉はこういう意味です。
 
 

大辞林第三版の解説

ちょうはつ【挑発・挑撥】

(名 ) スル

①相手を刺激して向こうから事を起こすようにしむけること。 「敵を-する」 「 -に乗る」

②刺激を与えて色情をそそりたてること。 「遊客を-する」

 
 
北朝鮮はアメリカや国際社会を刺激して、向こうから事を起こすようにしむけているのでしょうか。
北朝鮮の国力からして、そんなはずはありません。事が起これば北朝鮮は破滅です。
北朝鮮は逆にアメリカと話し合いたいと思っているはずです。
 
一方、アメリカと韓国はこの春、韓国軍約30万人、米軍約1万7千人が参加して史上最大規模の合同演習を行っています。北朝鮮の鼻先で行われる大規模な演習こそ「挑発」というに値します。
 
この米韓合同演習は3月7日に始まり、その後まったく報道はありませんが、今もやっています(予定では4月末まで)
北朝鮮にすれば、「演習」のために集結した軍がいつ矛先を変えて攻めてくるかわからず、ビクビクものです。
北朝鮮の李洙ヨン(リ・スヨン)外相は423日、AP通信の取材に対して「アメリカが韓国との合同軍事演習をやめれば、核実験をやめる」と発言しています。
 
北朝鮮とアメリカ(と韓国)の力関係はこのようなものです。
ところが、マスコミの報道では北朝鮮が「挑発」しているとされるので、わけがわかりません。
 
北朝鮮がミサイルを発射したりする行為は、「挑発」ではなく、「虚勢」とか「こけおどし」と表現するべきです。
もちろん「虚勢」や「こけおどし」が軍事衝突に結びつくかもしれず、警戒しなければなりませんが、こう表現してこそ現実が見えてきます。
 
では、なぜ「挑発」という表現が使われるかというと、北朝鮮の「脅威」は戦争屋にとって利益になるからです。
 
戦争屋にとってそうだからといって、マスコミまでがその表現を使うことはありません。マスコミの見識が問われるところです。