今回の参院選から18歳選挙権が実施されます。若者への投票呼びかけや有権者教育が行われていますが、若者の側からの盛り上がりはほとんど感じられません。
 
文部科学省は「私たちが拓く日本の未来」という副教材を教師用指導資料として配布していて、これはネットでも公開されています。
 
政治や選挙等に関する高校生向け副教材等について
 
それにしても「有権者教育」とは妙な言葉です。政府が有権者を教育するというのは本末転倒です。
  
副教材は、タイトルこそ「私たちが拓く日本の未来」と若者が主語になっていますが、サブタイトルは「有権者として求められる力を身につけるために」と、受け身表現が出てきます。
 
選挙権は権利なのにまるで義務のような感じです。
 
マスコミや有識者も若者に投票するべきとか政治に関心を持てとか呼びかけますが、こういうことも義務感を強めます。
 
7月1日の「報道ステーション」を見ていたら、街頭インタビューで渋谷かどこかの若い女性が「強制じゃなくて、興味ある人だけで選挙していればいい」と言っていました。投票の呼びかけが「強制」と受け取られているのです。
スタジオの小川彩佳アナも「勉強しろと言われているのと同じような感じ」と若者の気持ちを代弁していました。
 
今まで「勉強しろ」と言われるだけだったのに、今度は「投票しろ」とまで言われるようになったら、選挙権は若者にとって災難でしかありません。
 
ともかく、今は選挙に関して、おとなが熱心になればなるほど若者はやる気を失うという構図になっています。
 
では、おとなはどうすればいいかというと、「信じて見守る」しかありません。
勉強でも選挙でも同じことです。
 
 
ところで、今18歳以上とされている普通運転免許年齢が16歳以上に引き下げられたとします。当然そのことは周知されなければなりませんし、免許取得の手続きとかやり方とか費用とかも、知りたい人にはわかるようになっていなければなりません。しかし、若者に向かって「免許を取るべきだ」とは言わないでしょう。
選挙権も同じようなものではないでしょうか。