東京都知事選の結果は、小池百合子候補の圧勝となりました。
当選後、小池氏は都政の透明化に向けて「利権追及チーム」を立ち上げ、東京五輪などの事業をチェックしていくと表明しました。ひじょうにまともです。勝つべくして勝ったというところでしょうか。
 
一方、鳥越俊太郎候補は、最初は期待させましたが、その後の失速ぶりはひどいものでした。
週刊誌に女性スキャンダルを書かれたことなど、トランプ氏なら一笑に付して終わらせていたのではないでしょうか。演説で「51年間報道現場にいて権力側についたことは一度もない」と反権力の姿勢を強調したそうですが、都知事という権力の座を目指しているのですから、おかしな話です。
私は「左翼小児病」という古い言葉を思い出しました。
 
反安倍勢力が自滅してくれるのですから、安倍政権としては楽なものです。
 
反安倍勢力の問題点は、一言でいえば「戦略の欠如」です。
 
鳥越氏としては、都知事選で勝利することで安倍政権の暴走に歯止めをかけようとしたのでしょう。
都知事選で勝利するには、都民が都政になにを求めているかを知り、それに合わせた政策を用意し、ほかの候補との違いを示し、場合によってはほかの有力候補を攻撃するといった戦略を立てるのは当然のことです。
ところが、鳥越氏(の陣営)は、反安倍の主張を前面に出してしまいました。
 
なぜそうなったかというと、反安倍の感情が強すぎたのでしょう。
それと、最終目標が見えていなかったということもあると思います。
 
戦略というのは、最終目標を設定し、そこから逆算して立てていくものです。しかし、政権交代という最終目標が誰にも見えていないわけです。
せいぜい「安倍に一泡吹かせる」とか「安倍に一矢報いる」といった気分だったのではないでしょうか。
 
民進党は、岡田克也代表が辞任を表明しましたが、これも政権交代という目標が見えてこなかったからではないかと思います。
ということは、次期代表選びは、政権交代のビジョンを示せる人物は誰かということで行われなければなりません。
 
私の考えでは、対米関係の一からの見直しがポイントです。
安保法制、改憲、普天間基地問題、尖閣諸島問題、テロ対策など日本が直面する問題のほとんどはアメリカがらみだからです。
「ジャパン・ファースト」を掲げるかどうかは別にして、アメリカとタフに交渉できる政権が求められています。