高畑裕太氏が逮捕された事件について「フライデー」と「週刊文春」が相次いで記事を書き、ようやく全体像が見えてきました。
その記事を要約したものならネットでも読めます。
 
 
すっかりハメられたことが明らかになった高畑裕太
 
高畑裕太の強姦致傷事件の夜の真実 被害者女性のジーパンを脱がし避妊せずに性行為 彼氏と名乗る暴力団関係者
 

高畑裕太事件で文春、セブン、フライデーが被害女性に“セカンドレイプ”的報道!合意匂わせ知人男性を暴力団と…

 
 
それらによると、高畑氏が女性に歯ブラシを部屋に持ってこさせたという事実はなかった。高畑氏は女性を強引に誘って、いっしょにエレベーターに乗って部屋に向かった。エレベーターの中で高畑氏は女性にキスをした。部屋に入るとき、撮影スタッフに見られることを考慮して、高畑氏が先に入り、あとで女性が入った。性行為はかなり強引に行われた。女性は知人男性に相談し、知人が警察に通報した。知人は元暴力団組長で、二度の逮捕歴がある。知人はホテルのロビーにおいてスタッフの前で高畑氏を訴えると息巻き、高額の示談金が必要な事件だと主張した。文春によると示談金は1500万円だった。
 
これらのことが事実だとすると、高畑氏側の弁護士が声明文で「高畑裕太さんの方では合意があるものと思っていた」「仮に起訴されて裁判になっていれば、無罪主張をしたと思われる事件」と主張したのもわかります。
 
そうすると、マスコミやコメンテーターは推定無罪の原則を無視して、高畑氏が強姦致傷で起訴され有罪になるものという前提で高畑氏を批判してきましたが、このことの罪は重いと言わざるをえません。
 
もっとも、推定無罪といっても、容疑者が逮捕されてすぐ容疑を認めた場合は有罪と見なしてもある程度やむをえないかなと思います(はっきりした証拠なしに逮捕されて最初は否認し長期勾留ののちに自白したという場合は冤罪の可能性が高いですが)
 
高畑氏の場合、逮捕されてすぐに「女性を見て欲求を抑えられなかった」と供述したという情報がマスコミに流れました。これをもって容疑を認めたということでマスコミがいっせいに走ったわけです。
しかし、「女性を見て欲求を抑えられなかった」という言葉は、22歳の男性なら誰でも話の流れで口にしそうな言葉です。もちろん強姦したという意味とは限らず、単に性的な誘いをしたという意味かもしれません。だいたい容疑を認めたときは、「間違いありませんと容疑を認めている」といった報道になりますから、「女性を見て欲求を抑えられなかった」という言葉が出てきたときは、むしろ容疑を認めていないのだなという印象です。
容疑を認めたと解釈したマスコミは、よほど高畑氏を犯罪者にしたかったのでしょう。
 
一方、高畑氏はハニートラップにかかったのだ、つまり被害者とされる女性のほうが悪いのだという声もネットではありました。
しかし、女性は一度は部屋に行くことを拒否しているのです。それに、フロントで勤務しているだけではトラップを仕掛けていることになりません。
また、元暴力団員の知人が関与したからといって、女性が悪いということにはなりません。知人は女性の彼氏だということで、彼氏に相談するのは普通のことです。
 
部屋の壁は薄かったということで、そのときに声を上げずに、あとになって強姦だと訴え出るのはおかしいのではないかという見方もあるでしょう。
ここがいちばん微妙なところです。
私が想像するに、女性は部屋に行って、ちょっといちゃいちゃする程度で高畑氏を寝かしつけようと思っていたところ、高畑氏に強引に性行為を迫られ、自分から部屋に行った引け目から声を上げることができず、しかし、精神的にショックを受けた(ケガも少しした)ので、恋人に相談したところ、恋人は示談金が取れる案件だと見なして事を大きくしたというところではないでしょうか。
 
ともかく、強姦か否かというのはきわめて微妙な問題です。
 
強姦でないなら示談するなという意見もありますが、裁判になるとどんな判決が出るかわかりませんし、裁判になること自体が不利益ですから、リスク管理としても示談するのは当然です。
 
 
結局、誰が悪かったかといえば、いちばん悪いのは警察です。
警察は、果たして起訴に持ち込めるかどうかあやしい事件で高畑氏を逮捕し、容疑を認めたかのような情報操作をしました。なぜそんなことをしたかというと、芸能人の事件で世間の注目を集めたかったからです。
 
しかし、不起訴になって、警察のやり方が問題視される事態になりました。そこで、警察は元暴力団員の関与などの情報をリークして、「フライデー」と「週刊文春」に女性側が悪かったかのような記事を書かせた――というのが「リテラ」の見立てですが、おおいにありうることです。
 
 
人気商売の芸能人は弱い立場です。元暴力団員はそこにつけ込んで高額な示談金を取ろうとし、警察は芸能人の事件を扱うことで世間の注目を引こうとし、マスコミは芸能人を批判することで視聴率や売り上げを伸ばそうとしたわけです。
かといって、示談金を取られた高畑親子が被害者ということではありません。高畑裕太氏は強引な行為で女性を傷つけたのですし、そんなふうに育てた高畑淳子さんにも責任はあります。
 
結局、北野映画のキャッチコピーを使わせてもらうと、「全員悪人」ということです。
概して世の中とはそういうものです。