電通の女性新入社員が過労自殺したことについて、武蔵野大学の長谷川秀夫教授が「残業100時間超で自殺は情けない」などとネットに投稿したことが批判されています。
この件はすでに労災認定されていますし、自殺を本人のせいにする主張が賛同を得ないのは当然です。
 
ところが、子どもが自殺した場合はどうでしょう。
子どもの自殺がマスコミで取り上げられると、「子どもに命のたいせつさを教えるべきだ」という反応が必ず出ます。
それから、教師などに叱られたあと自殺した場合、「このごろの子どもは叱られた経験がないから、ちょっと叱られただけですぐ自殺する」という声が出ます。
これらは自殺を本人の愚かさやひ弱さのせいにしています。
長谷川教授の「残業100時間超で自殺は情けない」にならって言えば、「ちょっと叱られただけで自殺は情けない」ということです。
 
しかし、「子どもに命のたいせつさを教えるべきだ」とか「このごろの子どもは叱られたことがないからすぐ自殺する」とか主張する人が長谷川教授のように批判されることはありません。
 
 
電通社員の自殺の場合、過重な残業やパワハラなどで強いストレスのかかったことが自殺の原因と見られています。
 
子どもの自殺の場合、その原因を追及すると、過重な学校の勉強や宿題、塾通い、習い事、親や教師の叱責などが表れてくるはずです。
しかし、それは周りのおとなにとって都合が悪い。そこで、代わりに同級生のイジメが自殺の原因とされるわけです。
 
もちろんイジメも原因なのでしょうが、それだけで自殺するとは思えません。
今回の電通に限らず会社員が自殺した場合、職場の同僚からのイジメが原因だったと発表されて、納得がいくでしょうか。

「死人に口なし」で、子どもの自殺原因は、周りのおとなの都合でねじ曲げられています。

会社員の自殺についてブラック企業の責任が追及されるように、子どもの自殺についてはブラック学校、ブラック家庭の責任が追及されて当然です。