アメリカ大統領選挙はまさかのトランプ候補の勝利となりました。
これはイギリスのEU離脱の国民投票に似ています。国民の不満や怒りの大きさがメディアなどにはとらえきれなかったのでしょう。
 
トランプ政権の今後を占うと、ブッシュ政権と似た軌跡をたどるのではないでしょうか。
ブッシュ大統領は最初はきわめて不人気で、「インターネッツ」などの“ブッシュ語”を連発して、国民からもバカにされていました。しかし、そこに9.11テロが起きて人気が急上昇、アフガン戦争、イラク戦争に突き進んで、再選を果たしました。
 
トランプ大統領も最初は細かいことでぎくしゃくして、無知な発言が国民からバカにされるのではないかと思います。
保護主義的な経済政策が成果を出すとも思えません。
そこに9.11テロのようなことが起こることはなくても、テロは年中起こっているわけです。テロ組織やイランかどこかの国を標的に軍事行動を起こすということになるのではないでしょうか。
 
そうなると日本では、アメリカの軍事行動についていくかどうかでうんざりするような議論が起きそうです。
 
 
現在、戦争へのハードルがとても下がっています。ロシア、サウジアラビア、トルコがそれぞれ勝手に軍事行動を起こしています。トランプ大統領はそのハードルをさらに下げそうです。
 
トランプ氏はプーチン大統領とウマが合いますから、ロシアとの関係はうまくいくかもしれませんが、中国とは経済問題で摩擦を起こしそうですし、メキシコがメキシコの予算で国境に壁をつくるとも思えませんし、日本も無理難題を突き付けられ、世界中でトラブルが起こるでしょう。“アメリカ・ファースト”とはそういうことです。
 
“アメリカ・ファースト”に対抗して各国が“自国ファースト”に走るというのが最悪のシナリオで、第三次世界大戦への道です。
 
日本はそういう事態を避けるために、「自国中心主義からの脱却」という観点での外交をしなければならないところですが、そんな外交力があるわけがなく、結局、屈辱的な対米従属外交をするのでしょう。
そして、その屈辱をごまかすために、みずから望んで対米従属をしているのだという格好にするのでしょう。いつものパターンです。