安倍首相は12月末に真珠湾を訪問し、オバマ大統領とともに戦没者の慰霊を行うということですが、謝罪はしない見込みです。
オバマ大統領が広島を訪問したので、そのお返しということでしょうが、お互いに謝罪しないのではほとんど意味がありません。
 
日本軍は宣戦布告前に攻撃したので、アメリカ人はいまだに“だまし討ち”という認識です。これを公式に謝罪すれば、アメリカ人の対日感情がよくなることは確実です。
 
また、先制攻撃はパリ不戦条約違反です。日本はパリ不戦条約を批准していたために、満州事変、シナ事変などと言って、戦争という言葉を使わなかったのです。
いや、条約を持ち出すまでもなく、他国の領土に対する先制攻撃は「侵略」とされて当然です(アメリカの対応は自衛戦争です)
日本はアメリカに対する侵略についても謝罪しなければなりません。
 
謝罪するべきことを謝罪すれば、日本は堂々と主張するべきことを主張できるようになります。
これは今後、日本がトランプ政権と対峙していく上でもたいせつなことです。
 
 
アメリカは先住民虐殺と黒人奴隷制の上に建国された史上最悪の人種差別国家です。
 
日本では坂上田村麻呂の蝦夷征伐などが先住民虐殺に当たるかもしれませんが、このときは帰順する者には土地を与え、同化政策が取られました。
ローマ帝国、モンゴル帝国、オスマン帝国などでも、土地を奪うために他民族を殺し尽くすということはしていません。
しかし、アメリカでは先住民に対する同化政策というのはなく、最後はごく狭い居留地に追い詰めるまで殺し尽くしています。
 
古代ローマ帝国の奴隷制では、奴隷から解放されて自由の身になれる制度があり、その子どもからは市民権が与えられました。しかし、アメリカの黒人奴隷に自由の身になれる制度はありません。

リンカーンは奴隷を解放した偉大な大統領とされますが、黒人に対して謝罪も補償もしていません。それに、黒人は解放されたとはいえ、実質的に公民権が与えられませんでした。公民権法が制定され法的に人種差別が終わったのは1964年のことです。
 
しかし、その後も実質的な人種差別は残って、多くの黒人は貧困です。
ポリティカルコレクトネスという言葉狩りによってその実態は隠され、温存されてきました。
 
欧米の学者や知識人もほとんどが人種差別主義者なので、アメリカがこのような史上最悪の人種差別国家であるとは指摘しません。日本の知識人も欧米式の教育を受けているので同じです。
 
こうしたことは、すべての偏見から解放された“科学の目”で見ることで見えてきます。
 
 
これまで隠されてきた人種差別主義、白人至上主義をあおることでトランプ氏は大統領選で勝利しました。
トランプ氏はあからさまな人種差別主義者です。
当然、日本人も差別します。
 
たとえば、トランプ氏は選挙戦の中で、日本製品が米国人の雇用を奪っているなどと主張し、その日本観は80年代のままではないかと言われました。しかし、トランプ氏は現役のビジネスマンですから、今の日本を知らないはずがありません。とにかく日本を攻撃すれば差別主義的な有権者の支持が得られるので、有権者のイメージに合わせて主張しただけです。
ですから、トランプ氏に今の日本についての正しい知識を持ってもらえば対日政策も変わるだろうというのは甘い考えです。
 
これから日本の政治家や当局者がトランプ大統領と交渉するとき、「この人は偉大なアメリカ大統領だ」などと思っていては、まともな交渉はできません。
「こいつは最悪の人種差別主義者だ」と思って、差別主義者を退治するつもりで交渉することです。
 
 
それにしても、安倍首相とオバマ大統領がいっしょに真珠湾で戦没者の慰霊をすることで日米の和解を演出しようというのが、安倍首相の真珠湾訪問の狙いであるようですが、日米和解ムードなどはトランプ氏が一言「アベはなぜだまし討ちを謝らないんだ」とツイートすれば吹き飛んでしまいます。
大丈夫でしょうか。