トランプ大統領の出現によって世界は大揺れになっていますが、日本ではそれよりも慰安婦像を巡る日韓関係のほうに関心が集まっているようです。
 
釜山の日本総領事館前に慰安婦像が新設されたことに対して、安倍政権は駐韓大使を一時帰国させるという強硬手段に出ました。韓国政局の混乱とアメリカの政権移行期に乗じた機敏な行動です。
私は菅官房長官が主導したのではないかと思っています。菅官房長官は伊藤博文を暗殺した安重根をテロリスト呼ばわりするなど、昔から韓国にきびしいところがあります。
 
この安倍政権の行動が日本では好評のようです。
しかし、力の入れどころが違うと言わざるをえません。
 
慰安婦像そのものは、ただの清らかな少女の姿です。そこに存在していても日本の国益を損ねませんから、撤去したところで国益になりません。
 
ただ、日本の一部に慰安婦像の存在を気にする人たちがいるので、そういう人は撤去されると満足するでしょう。
ただ、それは自己満足です。
 
日本で閣僚が靖国参拝をしたとき、よく「心の問題」だということを言います。「心の問題」だから他人や他国に干渉してほしくないということでしょう。
慰安婦像もやはり「心の問題」です。
そして、「心の問題」で他国に干渉しているわけです。
 
もちろん韓国の民間団体も日本人へのいやがらせで慰安婦像を設置しています。
しかし、「いやがらせ」というのは、相手がいやがるから「いやがらせ」になるのです。
日本人がいやがらなければ、彼らもやる意味がなくなります。
 
私は前に、日本の大使館員が毎朝出勤するときに慰安婦像に一礼すれば、慰安婦像は日韓友好の役に立つと書いたことがあります。
「心の問題」ですから、どうにでもなるはずです。
 
慰安婦問題で韓国を非難している人たちは、「日本の名誉回復」といった理由づけをしますが、実は彼らは「軍国日本の名誉回復」をやろうとしているので、やればやるほど現在の日本をおとしめてしまいます。
 
外国から慰安婦像を巡る日韓の対立を見れば、日韓両国ともなんと低レベルの国かという感想しかないでしょう。
日本としてもこれはさっさと終わらせてしまうしかありません。