トランプ大統領の頭の中はどうなっているのかとずっと考えていて、だんだんとわかってきました。
 
トランプ大統領は就任式の翌日、CIA本部で職員を前に演説した際、マスコミが就任式の聴衆を少なく見せたとして批判し、「超満員だったのに、あるテレビは人がいない場所を映した」「150万人いたように見えた」「今、私はメディアと戦争をしている。彼らは地球上で最も不誠実な人間だ」などと語りました。
 
どうやらオバマ大統領のときより聴衆が少なかったことにプライドが傷つけられたようです。
ですから、事実に基づいて主張しているわけではありません。8年前のオバマ大統領の就任式の写真と今回の写真を比べれば、聴衆の少なさは歴然です。
 
大統領に就任したのだから職務に専念すればいいのに、なぜ就任翌日に、しかも事実に反することでマスコミ批判をするのかというと、トランプ大統領はつねに誰かを批判しないではいられないからです。
当選後もツイッターで工場の海外移転を計画する企業を攻撃し続けていました。
実業家だったころも、オバマ大統領は外国生まれだということで執拗に攻撃し続けていました。
おそらくこれからも、つねに誰かを攻撃し続けていくのでしょう。
 
 
それからトランプ大統領は、良心がないというのか、自分が悪い場合でも罪悪感とか引け目を感じるということがないようです。
たとえばトランプ大統領は自身の納税証明書を今にいたるも公開していません(法的義務はないが、大統領候補は公開するのが慣例)。公開すると都合の悪いことがあるに違いありませんが、本人は「国民はそんなものを求めていない」と言って平然としています。
われわれは事実よりも態度を見てその人のことを判断します。人がおどおどしていればやましいことがあるに違いないと判断し、堂々としていればやましいことはないに違いないと判断するのです。
トランプ大統領はセクハラを初めこれまでさまざまなことで批判されてきましたが、いつも堂々としているので、それで通ってきました。
究極の鈍感力です。これは政治家にとってはひとつの能力ではあります。
 
 
トランプ大統領は自分が悪いということは考えられない人なので、なにか不都合なことが起こると、自分以外の誰かのせいだと考えます。具体的にはマスコミやCIAの嘘だと主張します。
この思考パターンは国に関しても同じで、アメリカがうまくいっていないのは外国のせいだと考えます。中国、日本、メキシコが卑劣なやり方でアメリカの雇用を奪い、アメリカの貿易赤字をつくっているのだというわけです。
これが有権者に支持されて当選したといえます。
 
これは事実に基づいて考えているのではなく、トランプ大統領の思考パターンなのです。
ですから、トランプ大統領が「日本の自動車市場は不公平だ」と批判したことに対して事実を示して反論してもむだでしょう。
 
では、どうすればいいかというと、はっきり言ってお手上げです。トランプ大統領の退陣(あるいはお飾り化)を待つしかありません。
で、それは案外近いような気がします。
就任演説はまったく無内容で、聴衆の拍手もまばらでした。
これから具体的な政策を打ち出していかなければならないのに、相変わらずマスコミ批判、外国批判ばかりです。支持者が愛想をつかすのは早いと思われます。
 
その日を楽しみに待ちたいと思います。