トランプ大統領はイスラム圏の7カ国からの入国禁止を指示する大統領令に署名し、禁止措置が実行されたことから混乱が起きています。
 
入国禁止対象の7カ国というのはイラク、シリア、イラン、スーダン、リビア、ソマリア、イエメンです。どうしてこの国が選ばれ、ほかの国が選ばれないのか、よくわかりません。また、こんなことでテロが防げるとも思えません。
要するにトランプ大統領が神のように裁定し、イスラム教徒が従うという構図がトランプ大統領の満足になるのでしょう。
 
トランプ大統領は日本や韓国、NATOに対して米軍駐留経費の負担増を求めると選挙中に主張してきました。「守ってやっているんだから金を出せ」という論理です。
しかし、イスラエルに対しては、アメリカは今後10年間で380億ドル(約4兆円)の軍事援助をする約束をしていますが、なにも文句は言いません。逆に「イスラエルはアメリカのもっとも信頼できる友」「われわれは100%イスラエルのために戦う。永遠に戦う」と言っています。
 
また、トランプ大統領は、イラクから米軍を引き上げアフガニスタンの米軍を削減するというオバマ大統領の方針を批判していましたから、イラクとアフガニスタンへの関与は強めるのでしょう。
 
さらに、トランプ大統領はIS殲滅作戦を30日以内に提出するよう統合作戦本部に命令しました。どういう作戦が出てくるのかわかりませんが、ますます中東に軍事的に関与することになるでしょう。
 
トランプ大統領の政策を「内向き」と評する意見がありますが、まったく的外れです。
 
トランプ大統領は、日本、韓国、NATOに米軍駐留経費の負担増を求め、プーチンのロシアとは仲良くすることで軍事力を中東に集中しようという戦略のようです。
いや、トランプ大統領にそんな戦略思考はなく、半ば無意識に十字軍的行動をとっているのでしょう。
 
かりにIS殲滅に成功したところで、アルカイダはそのままですし、素人が単独でやる「DYI(日曜大工)テロ」と呼ばれるものもふえているので、かえってテロは深刻化するでしょう。
トランプ大統領を放置していると、核戦争にまで行ってしまいかねません。
安倍首相は中国包囲網なんかやっている場合ではなく、トランプ包囲網を各国首脳と連携してつくるべきです。