トランプ大統領が就任してわずか2週間余りですが、トランプ大統領の言動により世界は大揺れです。
普通の人間の感覚なら、就任してしばらくは、ハンドルさばきに慣れるまで安全運転を心がけるものです。そのため最初の100日間はハネムーン期間として、マスコミも批判を控えるという慣習がありますが、トランプ大統領の場合は、最初からアクセル全開です。
 
国際政治学者の三浦瑠璃氏は、これは初動で敵を圧倒しようという軍事における「衝撃と畏怖」戦略に似ていると分析していますが、トランプ大統領を美化しすぎです。私が思うに、トランプ大統領に戦略なんかありません。

イスラム圏7か国からの入国禁止令にしても、それによってテロが防げるはずがないので、個人的な反イスラム感情を政策にしただけと思われます。ですから、ワシントン州の連邦地裁が禁止令の効力一時停止の判決を出したのは当然です。それに対してトランプ大統領はまたしても感情的に反応し、ツイッターで判事の個人攻撃をしました。
 
トランプ大統領のやることは戦略ではなく感情ですが、その感情(つまり差別感情)に共感する層はトランプ大統領を支持します。
 
トランプ大統領のやることなすことがトラブルを引き起こしていますが、彼はそれを楽しんでいるはずです。トラブルがいやなら、よけいなツイートなどはしません。
つまり今の状態は、アクセル全開のように見えますが、トランプ大統領にとっては巡航速度なのです。
 
そうすると、同じことをやっていたのでは刺激がだんだん薄れてくるので、これからはもっとエスカレートするはずです。
それで行き着く先は、結局戦争でしょう。
 
 
トランプ氏、メキシコへ軍派遣を示唆? 麻薬組織制圧で
トランプ米大統領が先月27日にメキシコのペニャニエト大統領と電話会談した際、麻薬組織を制圧する目的でメキシコへの米軍派遣を示唆する発言をしたと、AP通信などが報じた。メキシコ政府は報道内容を否定したが、メキシコ国内では「内政干渉だ」などと批判が広がっている。
 国境の壁の建設費を巡って意見が対立している両首脳は先月27日、約1時間にわたって電話で会談。AP通信が1日に報じた内容によると、トランプ氏は「メキシコには悪い連中がたくさんいる。メキシコの軍隊はおびえている。米軍を送ることもできる」などと語ったとされる。
 またAP通信は2日、匿名の米ホワイトハウス関係者のコメントとして「一連の会話は、麻薬組織を制圧するための話し合いでなされた」と伝え、発言は「軽い調子で」なされたとも報じた。米CNNも、トランプ氏がメキシコへの軍派遣を申し出たと伝えた。
(後略)
 
 
トランプ大統領は、メキシコを侵略すると言ったのではなく、アメリカ軍の力でメキシコの犯罪組織をやっつけようと言ったわけですが、メキシコを侮辱した発言です。
 
それはともかく、軍隊で犯罪組織をやっつけるというのがトランプ流の発想なのでしょう。
トランプ大統領はまた、統合作戦本部にIS殲滅作戦を30日以内に提出するよう命令していますが、これも軍隊の力でテロリストを殲滅するというトランプ流です。
 
トランプ大統領はすでにイエメンで対テロ軍事作戦を実施して、民間人に犠牲者が出、アメリカ軍にも戦死者が出たことから批判が高まっています。
しかし、トランプ大統領はこうした批判は平気です。むしろ生きがいになっているかもしれません。
 
これまではトランプ大統領の暴言が世界を騒がせてきましたが、これからは軍事力で世界を騒がせることになるのでしょう。

安倍首相はトランプ大統領とゴルフなんかしている場合ではありません。