安倍首相は2月10日のトランプ大統領との会談に、約17兆円の米国へのインフラ投資などで約70万人の雇用を創出するプランを手土産に持っていくということです。
日本人の雇用よりアメリカ人の雇用に奉仕するとは、「朝貢外交」と言われて当然です。
 
安倍首相はトランプ大統領といっしょにゴルフをやるという話もあります。白人至上主義者にかわいがられようとする有色人種の姿は、世界から笑われるか、哀れに思われるか、どちらかです。
 
安倍首相がトランプ大統領に会ったとき、するべきことはゴルフではなく、自民党得意の「道徳教育」です。
トランプ大統領ほど道徳教育が必要な人はいません。
 
たとえば、トランプ大統領は水責めなどの拷問を肯定する発言をしています。
安倍首相は「トランプさんはアメリカ兵が水責めされてもいいのですか。自分がされていやなことを人にしてはいけません」と教えるべきです。
 
また、アメリカのヘイリー国連大使は「アメリカの国益が優先されなければ国連分担金の一部拠出停止も辞さない」と発言しています。
安倍首相は「国連はアメリカの国益のためにあるのではありません。アメリカは大国の責任を自覚してもっと国連に貢献するべきです」とトランプ大統領に教えるべきです。
 
ほかにもトランプ大統領に教えることはいろいろあります。
 
「貧しいメキシコに壁をつくる費用を払わせるのは間違っています。豊かなアメリカは逆にメキシコの福祉の費用を払えばどうですか。そうすればメキシコ人の不法移民はへりますよ」
 
「アメリカを偉大な国にするとおっしゃっていますが、偉大であるかどうかは、自分で決めることではなく、周りが決めることです」
 
「アメリカファーストとおっしゃっていますが、世界中の国が自国第一主義になったら、どうなると思いますか」
 
 
もっとも、安倍首相はこういうことは言えないでしょう。
というのは、自民党の道徳教育は、自分より力のある者に対してものを言うということを教えていないからです。
 
自民党の道徳教育は、教師や親に従順な子どもをつくり、さらには企業に従順な労働者をつくるのが目的です。
ですから、イジメはよくないということは教えても、イジメにどう対処すればいいかということは教えませんし、勤勉のたいせつさは教えても、ブラック企業にどう対処すればいいかということは教えません。
 
「自己家畜化」という言葉があります。人間はブタやニワトリを家畜化して人間に都合のよいものにしてきましたが、人間は自分自身もまた人間に都合のよいものにしてきたのではないかという考え方です。
 
安倍首相や自民党は、日本人を権力に従順にしようと教育しているうちに、自分自身も権力に従順な存在に教育してしまったに違いありません。
そのため安倍政権はアメリカにすっかり従順になり、安倍首相はトランプ大統領に会っても媚びを売ることしかできないわけです。