森友学園の籠池泰典理事長は、3月15日午後の外国特派員協会主催の記者会見をキャンセルして、そのままノンフィクション作家の菅野完氏に会いにいきました。そして、菅野氏の口を介して、さまざまなことがマスコミに発信されています。


もとが籠池氏の語ったことだけに、どこまで正しいのかわかりませんが、事件の背後関係が明らかになることを期待したいものです。

 


ところで、菅野氏といえば、森友学園問題を最初から追及してきた人で、「日本会議の研究」という保守批判の著書もあります。


どうして籠池氏と菅野氏がよい関係になったのか不思議でしたが、菅野氏はある市民集会でこんなことを語っていました。


  


その上で菅野氏は、「メディアは籠池氏を主語にしていじめるのをやめよ。これは人権問題だ。役人はなぜこんな無茶な決定をしたのかを取り上げなければ。これこそ安倍政権のもたらす弊害。だから、倒さなければならない」と訴え、喝采を浴びた。

http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/archives/1924482.html


 

籠池氏に関して「人権問題」ということを言ったのは菅野氏ぐらいではないでしょうか。


籠池氏は完全に四面楚歌状態でしたから、菅野氏が「地獄に仏」と見えたのかもしれません。

 


それにしても、これまで籠池氏を支援してきた保守人脈の手のひら返しはむごいものです。


安倍首相、稲田防衛相は籠池氏とほとんど無関係だったようなことを言っています。橋下徹氏、松井大阪府知事など維新の会のメンバーは森友学園の小学校設立を積極的に推してきた張本人なのに、今は「あれはミスだった」とか、逆に「補助金詐欺なら刑事事件だ」などと言っています。塚本幼稚園で講演をやった文化人たちもみんな逃げの姿勢です。


籠池氏が所属する日本会議も冷たい態度です。



籠池泰典氏は6年前に日本会議退会


民間政治団体「日本会議」は14日までに、学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典理事長が平成23年1月に同団体を退会していたことを明らかにした。13日付で超党派の保守系議員でつくる「日本会議国会議員懇談会」に加盟する各議員に通知した。


日本会議は1日付でも「森友学園への国有地払い下げと日本会議は無関係です」との見解を同懇談会に伝えていた。

http://www.sankei.com/politics/news/170314/plt1703140036-n1.html



しかし、3月12日に菅野氏が籠池氏の自宅で籠池氏にインタビューした様子をビデオ撮影した作家の赤澤竜也氏は、収録前に籠池氏が「日本会議のバッジ、ほら、してないだろ。外したよ」と言ったのが印象的だったと書いています。

https://news.yahoo.co.jp/byline/akazawatatsuya/20170315-00068712/



つまり籠池氏は自分は日本会議の会員であるという認識でいて、(日本会議に配慮したのか、決別の意思表明か)あえてバッジを外したのです。


日本会議は籠池氏が脱会したとする根拠を示すべきです。



「落ちぶれて、袖に涙のかかるとき、人の心の奥ぞ知らるる」という俗謡がありますが、今の籠池氏の心境かもしれません。


籠池氏を支援してきた人たちは、塚本幼稚園で園児に教育勅語唱和をさせていることに感動したという人がほとんどです。


教育勅語には、「博󠄁愛衆ニ及󠄁ホシ」という言葉もありますが、どうやら彼らは「博愛」とはほど遠く、在日や生活保護受給者や今の籠池氏など弱者イジメだけは達者なようです。