北朝鮮情勢は、見る角度によってぜんぜん違って見えます。
たとえばロシアから見れば、金正恩よりもトランプのほうが危険だと、ニューズウィーク日本版の記事が書いています。
 
半島危機:プーチン静観は、北朝鮮よりトランプのほうが危ないから
 
ロシアにしてみれば、北朝鮮の核が自分のところに向けられるとは思っていないのでしょう。
 
その点では中国も同じで、北朝鮮の核を脅威とは感じていないはずです。
考えてみれば、北朝鮮のICBM開発を脅威に感じるのはアメリカだけです。
トランプ大統領は中国が北朝鮮に圧力をかけてくれるのを期待しているようですが、中国が本気でやるとは思えません。表向き制裁しているふりをするというのがこれまででしたし、今回も同じでしょう。
 
韓国もまた北朝鮮に対してあまり危機感がないようです。安倍首相が朝鮮半島からの難民流入の可能性に言及すると、韓国外務省の報道官は「仮想の状況を前提にした言及は誤解を招き、平和と安定に否定的な影響を及ぼしかねず自制すべきだ」と不快感を示し、大統領選の各陣営も「日本が危機感をあおっている」と批判しました。
ソウルは北朝鮮の長距離砲の射程内にあり、戦争になれば「火の海」になるとも言われます。それでいて危機感がないのは、北朝鮮と同胞意識があるからでしょう。同胞がソウルを「火の海」にするわけがないと思っているのです。
 
 
では、日本はどうかというと、安倍政権とマスコミはやたら危機感をあおっています。
アメリカと日本を一体と見なしているからです。
 
しかし、日本は韓国のような同胞意識を持つことはできないとしても、拉致問題さえ棚上げにすれば、ロシアや中国と同じ立場に立つことはできるはずです。
そして、日本がロシアや中国と同じ立場に立てば、北朝鮮の核を脅威に思うこともなくなります。
 
主権国家が自衛のために軍備を持つことは当然の権利です。
北朝鮮が核を搭載したICBMを持つことは止められません。
しかし、そうなっても、核保有国の中国とロシアに北朝鮮が加わっただけの話です。
 
冷戦思考から脱却すれば、北朝鮮の核は決して脅威になりません。
逆に、トランプ政権が軍事力で北朝鮮の核武装を阻止しようとするなら、トランプ政権のほうこそが脅威です。