安倍改造内閣でちょっと驚いたのは、河野太郎氏が外務大臣に起用されたことです。
河野太郎氏は行政改革に熱心な人ですから、内政向きのはずです。
 
どうして河野氏が外務大臣かということにはいろいろな説がありますが、中国や韓国に配慮したものではないかという見方もあります。河野氏の父親の河野洋平氏は慰安婦問題で河野談話を出した人で、中国や韓国の受けがよさそうだからです。
現に韓国のメディアはこの人事を好意的に伝えています。
 
安倍首相はずっと「地球儀を俯瞰する外交」と称して中国包囲網づくりに力を入れ、中国の周辺国にバラマキ外交を行ってきました。
ところが、安倍首相は6月初めに、中国の「一帯一路」構想に協力する意向を表明しました。
その少し前には、二階幹事長が日本政府はアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加を決断すべきだとの考えを表明しています。
 
つまりこの時点で、安倍政権は中国包囲網づくりをやめて、中国と協力していく方向に転換したと思われます。
このことはこのブログでも書きました。
 

「安倍首相は中国へすり寄るつもりか」


河野氏の外務大臣起用もその流れにあると思われます。
 
これは日本外交の大転換です。
しかし、このことはあまりメディアでは論じられないので、私の考えすぎかと思っていたら、「選択」8月号にこんな記事がありました。
 
 
20日中首脳会談実現の舞台裏 習近平に拝み倒した安倍官邸
 七月八日にドイツ第二の都市ハンブルクのホテルで日中首脳会談が行われたが、裏では日本側が譲歩を重ねていた。
 会談実現に向けて日本側は五月から準備。谷内正太郎・国家安全保障局長が、来日した楊潔篪国務委員を箱根に招いて実施を頼み込んだのだ。しかし中国側は態度を明らかにせず、七月に入り、主要二十カ国・地域(G20)首脳会議の開催の直前になってようやく了承を伝えてきた。しかも、この段階になって、「面会するなら宿泊先に来い」という要求をしてきたのだ。まるで日本側が呼び出されたような格好だが、首相官邸はこれを了承した。当初、七日に開催される予定だったが、これも中国側の意向を忖度して八日に変更した。というのも七月七日は盧溝橋事件が起きた日だったため、「習近平氏の感情を損ないかねない」という見方が出たのが原因のようだ。
 現地時間の七日午前、G20会合に出席した安倍晋三首相は会場で習近平主席に「会って話をしましょう」と直接話しかけた。日本側がこうした涙ぐましい努力を重ねたものの、中国から正式な連絡を受け取ったのは七日夜になってからだった。土下座せんばかりに拝みこんで実現したものであったことがよくわかる。
 
 
やっぱり安倍首相は中国包囲網づくりはやめて、中国にすり寄っていたのです。
しかし、このときもメディアはこの会談のことをあまり大きく報じませんでした。日中首脳会談実現というと、普通は大きなニュースなのですが。
 
それにしても、中国に土下座せんばかりに頼み込んで会談を実現したというのは情けない限りです。
私は、安倍政権の外交方針の転換は、アメリカべったりから、アメリカと中国を天秤にかけるしたたかな外交への転換かもしれないと思ったのですが、そういうことではなかったようです。
自主独立の外交をやったことがないので、アメリカ依存か中国依存かという二者択一になってしまうのでしょう。
 
もちろん背景には、中国の台頭と、トランプ政権のでたらめさがあります。
ということは、安倍外交の迷走はこれからも続くはずです。
メディアや野党はもっと追及するべきです。