トランプ大統領が11月5日から2泊3日で来日することが決まりました。
拉致被害者家族の横田夫妻とも面会するそうです。
安倍首相とトランプ大統領がゴルフをする方向で調整という報道もあります。
 
安倍首相、来日するトランプ大統領とゴルフを計画
場所は埼玉県川越市の「霞ケ関カンツリー倶楽部」で調整
 
世界から白い目で見られているトランプ大統領理と親しげにゴルフをする姿が世界に報道されることの意味が安倍首相にはわかっていないようです。
 
海上自衛隊のヘリ空母「いずも」に安倍首相とともに乗艦し、日米両国の結束を示すことも検討されているそうです。
 
トランプ米大統領、来日時に海自「いずも」乗艦検討 安倍晋三首相も
 
「いずも」は海自最大の自衛艦で、日本の自慢かもしれませんが、米軍の空母と比べればしょぼいものです。なぜそんなものをトランプ大統領に見せるのかと思いましたが、「アメリカのためにこんなものをつくりました」とアピールしたいのでしょう。自衛隊はほとんど米軍と一体化した存在だからです。
 
トランプ大統領の韓国訪問は1泊2日の日程なので、韓国では日本に差をつけられたと不満の声が出ているそうですが、そういうことを報じる日本のマスコミも韓国との差を気にしているのでしょう。まるで殿の寵愛をめぐって争う大奥の女みたいです。
 
 
日本人にとってアメリカ大統領は特別な存在なのかもしれません。
私が子どものころは、子ども向けの偉人伝の中に「キュリー夫人伝」や「エジソン伝」とともに必ず「ワシントン伝」と「リンカーン伝」がありました。
ワシントンやリンカーンはアメリカ人にとっては重要人物ですが、日本人までが重要人物だと思い、しかも偉人だと思っていたのは、やはりアメリカによる占領で日本人が洗脳されていたからでしょう。
それが今まで尾を引いているのか、トランプ大統領に媚びようとする安倍政権の姿は情けないというしかありません。
 
 
情けないといえば、このところ米軍のオスプレイやヘリコプターの事故が相次いで、そのたびに小野寺防衛相が米軍に飛行中止の要請をしていますが、まったく無視されています。
飛行機事故は日本人の人命にかかわる問題です。それにもかかわらず「要請」するだけで「命令」できないというのは、日米安保条約と日米地位協定が不平等条約になっているからですが、多くの人はこれが不平等条約だという認識すらないようです。逆にアメリカに守ってもらっているという引け目を感じていたりします。
 
こうしたアメリカ観のゆがみは、そもそもペリー来航のときから始まっているというのが私の考えです。
アメリカの武力の脅しによる開国要求は、先住民虐殺や黒人奴隷化の延長上にあるもので、当時の日本人が反発して攘夷に沸き返ったのは当然です。
幕府は脅しに屈して開国し、1858年に日米修好通商条約を締結しましたが、これが不平等条約だったためにますます攘夷の世論は高まり、それを背景に1866年、薩長連合が成立し、倒幕がなって明治政府が成立しました。しかし、薩長は攘夷の旗を降ろして国民を裏切り、明治政府は開国はよいことだとしました。
 
開国はいいことだったにせよ、開国は自主的な判断で行うことで、脅されてすることではありません。
「押しつけられた開国はよかった」という認識はゆがんでいます。
このゆがみを正そうとする心理が今の「押しつけ憲法」論につながっている気がします。
 
その後、明治政府はたいへんな努力の末に不平等条約を改定します。
ここのところはちゃんとしていました。
しかし、戦後の自民党政府は江戸幕府のようなもので、アメリカから不平等条約を押しつけられっぱなしで、関係を対等にしようという意欲がありません。
 
で、民進党と希望の党が薩長連合のように手を結んで、自民党幕府を倒そうというのが前原誠司氏の思いだったでしょうが、小池百合子氏のほうはさらさらそういう気はなかったようで、安倍政権と戦うのではなく、民進党内のリベラル派と戦うというそっぽに行ったので、希望の党は失速し、安倍政権有利の展開になってしまいました。
 
選挙結果はどうあれ、今後の日本にとって最大の課題は、アメリカからいかに自立するかということです。
日本の安全保障をアメリカに丸投げするという安倍政権の方針は、アメリカが相対的に地盤沈下し、世界が多極化していく中でいつまでも続くはずがありません。