お笑い芸人の松本人志氏が「ワイドナショー」出演者らとともに安倍首相と焼肉店で会食しました。
首相と親しくつきあうのはキャスターとしてどうかと思いますが、松本氏はもともと安倍政権支持で、「安保法制反対は平和ボケ」という発言をし、共謀罪について「冤罪も多少あるかもしれないですけど、プラスのほうが多い」という発言をしたりしています。
 
問題発言の多い松本氏ですが、きわめつけは体罰擁護発言を繰り返していることでしょう。
日野皓正氏がドラム演奏をやめない中学生をビンタした事件のとき、体罰について「なぜ今はだめで昔は良かったのか。明確な理由がわからない」とか「体罰を受けて育った僕たちは失敗作みたいな形で言われているような気がして、どうも納得がいかない」などと発言しました。
 
さらに日馬富士の貴ノ岩に対する暴行事件についてはこのように語っています。
 
 
「人を張り倒して投げ倒す世界。その世界で土俵以外のところで一切暴力ダメというのは無理があると思う」
「稽古と体罰はすごくグレーなところで。それで強くなる力士もいる」
「球技と違って格闘なので。1発や2発、手出ることはあると思う」
「じゃあ、ボクサーはどうなるんですか? 練習する時にスパーリングもできないんですか? リング上でグローブつけているからOK? でも、リングなんて各ジム1個しかないからね。他のところでもやらないと」
 
 
格闘技のプロが人に暴力をふるうことは絶対に許されないという常識と真逆のことを言っています。とくにボクシングのスパーリングと暴力を混同しているところは、完全に破たんしています。
 
松本氏は父親が亡くなったとき、「そんなにオヤジとは折り合いがよくなかったんで。最終的には僕のこと、1回も褒めてくれなかったんで」と語っています。
「体罰を受けて育った僕たち」とも言っていますから、父親から体罰を受けていたのかもしれません。
 
体罰が幼児の脳に損傷を与えることは今や常識です。厚生労働省も全国の自治体に資料を配布しています。
 

体罰・暴言で子どもの脳が「萎縮」「変形」厚労省研究班が注意喚起

 
 
ボクシングのスパーリングと暴力の区別がつかないところなど、松本氏の脳が損傷を受けたせいかもしれません。
 
体罰の体験は毒のある笑いとも関連しているでしょう。
 
毒のある笑いといえば、ビートたけし氏も同じです。
たけし氏は「たけしくん、ハイ!」(北野武著)で、父親は母親を殴り、自分は母親から殴られるという幼少時の壮絶な体験を書いています。
おそらくその影響で、たけし氏の映画には暴力描写が多く出てきます。
しかし、たけし氏は暴力を暴力として描いています。暴力を正当化することはしていません。
そこが松本氏と決定的に違うところです。
 
ボクシングのスパーリングと暴力の区別もつかない人間がキャスターとして安全保障を論じているとは、これこそ“毒のある笑い”です。