この一年を振り返って思うのは、日本人はどんどん自信をなくしているなあということです。
 
「日本スゴイですね」系のテレビ番組がいっぱいあるのは、日本人としての自信がないからでしょう。
安倍首相がトランプ大統領になにも言えなくても、多くの日本人は分相応と思っているようです。日本がなにか言える相手は、北朝鮮と韓国ぐらいです(最近は中国にも言えなくなっています)
 
自信がないと、強い者にはさからえないので、弱い者イジメをしがちで、ヘイトスピーチや生活保護たたきが盛んになります。
究極の弱い者イジメが子どもイジメです。
親や教師が子どもをイジメているので、子どもは学校で自分より弱い子どもをイジメることになります。
 
保育園の子どもの声がうるさいとか、電車の中で赤ん坊が泣くのがうるさいとかの声がどんどん大きくなっています。
赤ん坊の泣き声がうるさいといっても、赤ん坊を泣きやますことはできないので、赤ん坊といっしょにいる母親に対して、「泣きやませろ」とか「よそに行け」と言うことになります。
しかし、母親だからといって必ず赤ん坊を泣きやますことができるわけではありませんし、たとえば電車の中なら外に出るわけにもいきません。
 
そこで、松本人志氏は「新幹線で子供がうるさい。子供に罪はなし。親のおろおろ感なしに罪あり」とツイートして話題になりました。
松本氏はこのツイートに関して「ワイドナショー」の中で、「(親が)ほんのちょっとでも申し訳ないですって顔をしてくれたらすべて丸くおさまる。平気な顔でスマホいじってると、だんだん子供にまで腹立ってくるんですよね」と説明しました。
 
これは一見、赤ん坊と親に配慮しているようですが、「赤ん坊が泣くのは親に罪がある」という認識ですから、たいして変わりません。
 
こういう認識の人間が周りにいたら、親も肩身が狭いですし、子育てが負担になります。
 
つまり社会全体が子どもを愛していないので、親も子どもを愛しにくくなっているのです。
これは少子化のひとつの原因ではないでしょうか。
 
いや、それだけではありません。
日本人が自信をなくしていることにもつながっているのではないかと思います。
自信というのは、軍事力や経済力やなにかの実力や実績から生まれるものばかりではありません。「理由のない自信」というのがあります。
たとえば、途上国の貧乏な人が自信を持って明るく生きているということがあります。
これは親から十分に愛されて育ったので、自己肯定感を持って、周りともいい人間関係が持てているからです。
 
最近の日本人の自信のなさは、経済が停滞していることだけが理由ではありません。
親が子どもに対して、行儀がよくないとだめだ、成績がよくないとだめだ、学歴がないとだめだという育て方をしているせいではないでしょうか。
自信がないので、恋愛、結婚もできないし、友だちもつくれないし、ひどいと引きこもりになってしまいます。
 
赤ん坊はどこでも泣いて、子どもはどこでも走り回ったり騒いだりして、周りのおとなが温かい目で見守る国になれば、日本人はかりに貧しくても、自信を持って幸せに生きていけるのではないかと思います。