安倍首相は1月24日、平昌冬季五輪の開会式に出席する意向を表明して、ネトウヨから大ブーイングを浴びています。
 
これまで官邸は出席しないようなことを言っていましたから、突然の路線変更です。
こういう場合は、たいてい水面下でアメリカの意向があるものです。安倍首相が靖国参拝をしなくなったのもしかりですし、そもそも慰安婦問題の日韓合意がアメリカの意向に従ったものでした。
そう思って調べると、首相の平昌五輪出席をスクープした産経新聞(1月24日付)がちゃんと書いていました。
 
 「実は、米ホワイトハウスからも、安倍首相に開会式に出てほしいという強い要請があった」
 政府高官はこう明かす。韓国に対し、行き過ぎた対北朝鮮融和政策に走らないようクギを刺したい米国が、パートナーとして安倍首相を指名した形だ。
 
実際のところは、「北朝鮮問題があるのに日韓は対立するな」とアメリカに一喝されたのでしょう。
ネトウヨからブーイングされても安倍首相はアメリカに従うしかないわけです。
 
 
それにしても、オリンピックと政治の関係がグチャグチャです。
「安倍首相は平昌五輪に出席するべきではない」と主張していた人は、慰安婦問題を理由にしていましたが、この理由で出席しないのではオリンピックに政治を持ち込んだことになります。テレビのコメンテーターまでそういう主張をしていたのにはあきれました。
 
しかも、そういう人が一方で、北朝鮮の五輪参加に反対して、「文在寅大統領はオリンピックを政治利用している」と主張しています。
しかし、北朝鮮が五輪に参加するのは当たり前のことで、政治利用ではありません。統一旗を掲げての入場も前に行われたことです。
 
もっとも、韓国でも北朝鮮の参加に反対する人がかなりいるようです。
反対派は22日、ソウル駅前で集会を開き、金正恩氏のポスターを燃やすなどしました。これは明らかに政治的行為ですから、反対派はオリンピックに政治を持ち込んだことになります。
 
反対派は「北朝鮮が参加すると平昌五輪が平壌五輪になる」などと言っていますが、運営も会場もすべて韓国ですから、ありえない理屈です。
北朝鮮が参加すると、当然南北の友好ムードが高まります。そのことに反対しているのでしょう。
 
オリンピックは「平和の祭典」とされます。オリンピック憲章にも、目的として「平和な社会を推進すること」と書かれています。
戦争を望む人にとってオリンピックは不都合な存在です。
 
今、朝鮮半島は戦争か平和かという岐路にあります。
そういうときに、日韓の保守派は北朝鮮の五輪参加に「政治利用だ」とか「平昌五輪が平壌五輪になる」などとイチャモンをつけて反対しています。これは戦争を望んでいるとしか思えません。
 
北朝鮮の平昌五輪参加問題は、平和主義者か好戦主義者かを見分けるいいバロメーターです。