トランプ大統領は1月30日、一般教書演説を行いましたが、TPPにもパリ協定にもまったく触れませんでした。
少し前のダボス会議では、TPPとパリ協定に復帰する可能性を表明して世界を驚かせたのですが。
ダボス会議はグローバリズムの牙城みたいなところですから、そこでの受けをねらって言っただけだったようです。
自分がよく思われたいという「自分ファースト」の大統領が世界を振り回しています。
 
 
ともかく、トランプ大統領の一般教書演説の要旨を読んでみました。
 
「力による平和」へ核増強 トランプ大統領 一般教書演説
 
 
アメリカは圧倒的な軍事大国です。ストックホルム国際平和研究所の2016年版のレポートによると、アメリカの軍事費は世界の軍事費の36.3%を占めており、2位の中国の約3倍、3位のロシアの約9倍です。
 
また、アメリカは70以上の国と地域に約800の軍事基地を有しているとされます。
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/55904-全世界に駐留するアメリカ軍
 
ところが、トランプ大統領の認識では「米国に挑戦する『ならず者国家』やテロリスト、中国、ロシアのようなライバルにわれわれは直面している」ということになります。
 
もしアメリカが自国の領土と領海を守るだけの専守防衛に撤していたら、誰もアメリカに挑戦しようとはしないでしょう。
アメリカは世界に進出しすぎなのです。
ところが、政治学者などは、アメリカが少しでもプレゼンスをへらそうとすると、「力の空白」だとか「孤立主義」だとかいって、逆に世界が危険になるようなことを言います。こういう政治学者はみなアメリカのしもべです。
 
世界中の国が専守防衛に撤したら、戦争は起こらない理屈です。
それでも戦争が起こったら、国連軍を編成して対処すればいいのです。そのために国連をつくったのですから。

世界平和の実現はきわめて簡単です。アメリカがそれを困難にしているだけです。
 
また、トランプ大統領は、「世界中から核兵器をなくす魔法のような時が来るかもしれないが、残念ながら、われわれはまだそこには至らない」と言って、オバマ大統領の「核兵器のない世界」を否定しました。
 
しかし、核廃絶にいちばん抵抗しているのはトランプ大統領ですから、魔法など使わなくてもトランプ大統領を除去すれば、それだけ「核兵器のない世界」に近づきます。
 
もっとも、トランプ大統領がアメリカの外交軍事政策を特別に変えたわけではありません。もともとアメリカの覇権主義が世界の平和を脅かしてきたのです。
トランプ大統領のおかげでわかりやすくなったともいえます。
 

世界の平和にとってより脅威なのは、北朝鮮とアメリカのどちらか、冷静に考えればわかるはずです。
アメリカに依存する日本にとっては不都合な真実ではありますが。