森友加計問題で窮地に追い込まれた安倍首相は、“外交の安倍”をアピールして支持率回復を狙おうとしています。
しかし、安倍首相は北朝鮮問題ですっかり“蚊帳の外”に置かれていて、今さら蚊帳の中に入れてもらうのは不可能です。
そこで、トランプ大統領との親密さをアピールしようという作戦に出たようです。
 
 
米朝首脳会談直後 トランプ大統領が来日へ
来月12日にシンガポールで行われる史上初の米朝首脳会談の直後に、アメリカのトランプ大統領が日本を訪れ安倍首相に直接、会談の内容を説明する方向で調整していることがわかった。
 
これは複数の日本政府関係者が明らかにしたもの。安倍首相は、トランプ大統領から米朝首脳会談の内容を速やかに、そして直接、説明を受けることで強固な日米同盟を内外に示すねらいがあるほか、北朝鮮への対応方針を直ちに検討したい考え。
 
また、安倍首相は米朝首脳会談の直前、来月8日からカナダで行われるG7サミットの際にもトランプ大統領と会談し、拉致問題への協力を念押しするなど事前の擦り合わせを行う方針。
 
米朝首脳会談を挟んで10日間ほどの間に日米の首脳が会談を重ねることになる。
 
 
これは来日が決まったというニュースではなく、あくまで「調整中」ということです。
この段階でリークして記事を書かせるというのは、安倍政権のあせりの表れでしょう。
 
トランプ大統領がシンガポールで米朝首脳会談をしたあとすぐ日本に来るというのは、ありえないことに思えます。トランプ大統領は会談を成功させて、国民から喝采を浴びたがっているからです。日本に寄ったのでは、国民の熱気が冷めてしまいます。
しかし、安倍首相がトランプ大統領に対して、日本が北朝鮮に経済援助するという約束をするなら話は違います。トランプ大統領は北朝鮮と日本と続けさまにディールを成功させたということで、ますます喝采を得ることができるからです。
そういうことにならないようにしてほしいものです。
 
それにしても、トランプ大統領と親密なところを見せると支持率が回復するというのは、もはやありえないのではないでしょうか。日本国民もトランプ大統領がどういう人物かわかってきています。
 
 
これまで安倍首相は“外交の安倍”を売りにしてきました。
しかし、金子勝慶大名誉教授が「安倍首相の外交は“仲良し”を演出するだけで“取引”ができない」と指摘しておられましたが、まったくその通りです。
トランプ大統領と仲良しを演出しますが、取引ではやられっぱなしです。
プーチン大統領とも仲良しを演出してきましたが、北方領土は返ってこないのに経済協力だけされられています。
 
いや、安倍首相はこれまで「地球儀を俯瞰する外交」と称して、中国包囲網づくりに精を出してきました。アメリカをバックにしているとはいえ、この外交はネトウヨから大いに支持されました。
しかし、安倍首相は今月の日中韓首脳会談のあと、李克強首相の北海道視察に同行して手厚いもてなしをし、「両国の戦略的互恵関係を目に見える形で実行に移す」と語りました。
「一帯一路」への協力も表明しています。
最近は「中国包囲網」はおくびにも出しません。
 
安倍政権は、釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置されたことに抗議し、駐韓大使を召還するなどの強硬策をとって、これもネトウヨの熱狂的な支持を得ましたが、今では世界各国に慰安婦像が設置され、さらには徴用工像まで設置されることになり、全面的敗北を喫しています。
 
ネトウヨの喜ぶ外交は全部だめになります。
 
“外交の安倍”といっても、その中身は「緊密な日米関係」をお題目のように唱えることと対北朝鮮強硬策をとることだけですから、トランプ大統領が北朝鮮との対話路線に切り替えたら、すっかり“蚊帳の外”になってしまいます。
 
しかし、マスコミは安倍政権に甘いようです。
北方領土が返らないことも、中国包囲網が失敗したことも、マスコミはまったく追及しません。
ここは野党ががんばって、森友加計問題だけでなく外交問題でも安倍首相を追い込んでほしいものです。