前回の「平和が先か、核廃棄が先か」という記事を書くとき、南アフリカの核保有のことを調べていたら、イスラエルが南アフリカの核開発に協力したとウィキペディアに書かれていました。
当時、アパルトヘイト政策のために世界中から批判されていた南アフリカに協力するとは、イスラエルもとんでもない人種差別主義国です。
 
そして、思ったのですが、アメリカやイギリスの情報機関が南アフリカの核開発を知らなかったはずはありません。
これまで北朝鮮、イラン、シリア、リビアなどが核兵器を開発しようとしたか、しようとしたとの疑いがかけられ、どの国のことも国際的に大きな問題になってきました。
ところが、南アフリカについては私の知る限り、そうした疑惑はありませんでした。まったく知られないうちに核保有国になっていたのです。
アメリカやイギリスは表向き南アフリカのアパルトヘイト政策を批判していましたが、少なくとも情報機関や外交軍事の当局は、白人国である南アフリカの核保有を容認していたようです。
 
外交軍事における人種差別というと、ファイブ・アイズ(UKUSA協定)というのもあります。
これはアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドというアングロサクソン系の5か国の情報機関が情報を共有するという協定です。かつては秘密協定でしたが、今は条文の一部が公開されているということです。
人種によって結束しているということに驚きます。日本はこうしたことを批判してもいい立場ですが、そもそも日本のメディアはこのことをほとんど報道しません。
 
UKUSA協定
 
核拡散防止条約も、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国という五大国だけに核保有を認めるというもので、人種差別とはちょっと違いますが、やはり差別的なものです。
日本はこんな差別的なものを認めるわけにはいかないので、かなり抵抗しましたが、結局アメリカの圧力に屈して批准しました。
そして今では、日本は核拡散防止条約をよりどころにして、核兵器禁止条約に反対するというおかしなポジションになっています。
 
日本やアメリカは北朝鮮に核廃棄を迫っていますが、それは差別的な世界を維持しようという間違った方向を目指すものです。
 
イスラエルは核保有国ですが、北朝鮮のように核放棄を迫られていません。
アメリカはイラン核合意から離脱し、トランプ大統領は7月22日、ツイッターでイランのロウハニ大統領に対して「アメリカを二度と脅迫するな。さもないと誰も経験したことがないような結末に苦しむことになるだろう」と脅しました。
 
差別的な世界は決して平和にはなりません。