「LGBTは生産性がない」で大炎上している杉田水脈衆院議員はいまだに謝罪せず、かといって自説の正当性を主張するわけでもありません。じっとしていれば嵐が過ぎ去ると思っているのでしょうか。
 
杉田議員は批判された当初、ツイッターで次のように反論していました。
 
「自民党に入って良かったなぁと思うこと。『ネットで叩かれてるけど、大丈夫?』とか『間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ』とか『杉田さんはそのままでいいからね』とか、大臣クラスの方を始め、先輩方が声をかけてくださること」
LGBTの理解促進を担当している先輩議員が『雑誌の記事を全部読んだら、きちんと理解しているし、党の立場も配慮して言葉も選んで書いている。言葉足らずで誤解される所はあるかもしれないけど問題ないから』と、仰ってくれました。自民党の懐の深さを感じます」
 
正確には「反論」ではありません。自分にはこんなに味方がいると言っているだけです。
これに対しては「先輩議員とは誰だ」「自民党はそんな党か」と批判が拡大し、これらのツイートは削除されました。
もっとも、削除の理由は次のようなものです。
 
『先日、自分はゲイだと名乗る人間から事務所のメールに「お前を殺してやる!絶対に殺してやる!」と殺人予告が届きました。これに対して被害届を出しました。警察と相談の上、一連のLGBTに関連する投稿は全て削除いたしました』
 
殺人予告があったから削除したわけで、自分のツイートが間違っていたことを認めて削除したわけではありません。
7月23日のこのツイートを最後に、今のところ杉田議員はなんの発信もしていません。
 
杉田議員の対応を見ていると、ほかの人も指摘していましたが、ひじょうに「幼稚」な感じがします。
 
 
杉田議員はどういう人でしょうか。ウィキペディアによると、鳥取大学農学部卒、住宅メーカー、西宮市役所勤務を経て、日本維新の会より出馬して衆院議員に当選、次の選挙で落選しましたが、落選中に右翼的な言論活動で注目され、安倍首相が「杉田さんは素晴らしい」と絶賛して自民党から出馬して当選したということです。
 
稲田朋美議員もそうですが、安倍首相は右翼的なことを言う若い女性が大好きなようです。
安倍首相だけでなく、右翼業界ではこういう女性は喜ばれます。杉田議員としては、右翼的なことを言えば言うほど喜ばれるので、舞い上がってしまったのでしょう。
それだけに、その主張はまったくいい加減です。
たとえば「旧ソ連崩壊後、弱体化したと思われていたコミンテルンが息を吹き返しつつあり、そのターゲットが日本になっている」という陰謀論を主張し、保育所不足が騒がれるのは、「子供を家庭から引き離し、保育所などの施設で洗脳教育をする。旧ソ連が共産主義体制の中で取り組み、失敗したモデルを21世紀の日本で実践しようとしている」からだということです。
 
「コミンテルンの陰謀」というのは右翼業界ではよく出てくる説で、田母神俊雄氏は問題になった論文で、日本の真珠湾攻撃もコミンテルンの陰謀だと主張していました。その時代には実際にコミンテルンがありましたが、今の時代にコミンテルンが息を吹き返しているなどということはあるはずがなく、ネトウヨの主張としてももっとも低レベルのものです。誰かに批判されたら反論できないのは当然です。
 
右翼業界でしか通用しない幼稚な人間を政治家に引き上げてしまった安倍首相の罪は重いといわねばなりません。


【追記】
杉田議員は2日、事務所を通じて「自民党性的指向・性自認に関する特命委員会の古屋圭司委員長からご指導をいただきました。真摯に受け止め、今後研鑽につとめて参りたいと存じます」とのコメントを出しましたが、謝罪はしていません。