杉田水脈議員の「LGBTは生産性がない」から始まった騒ぎは、「新潮45」の休刊という事態に至りました。
しかし、これで終わりとは限りません。新潮社の「休刊のお知らせ」にはっきりした謝罪がなかったからです。
 
そもそも杉田議員の「LGBTは生産性がない」が問題になったとき、杉田議員が間違いを認めて謝罪すれば、それだけのことでした。
しかし、杉田議員は「"ゲイを名乗る人物"から脅迫活動を受け」たことを理由に、いっさいの発言をやめ、自民党の二階幹事長は「人それぞれ人生観がある」「こういうことは大げさに騒がないほうがいい」と擁護し、自民党も杉田議員に対してなんの処分もしませんでした。
杉田議員は安倍首相のお気に入りです。当然そこには安倍首相の意向があったものと思われます。
 
杉田議員に今後も活躍してほしいと思う人がいれば、ここは謝罪したほうがいいよとアドバイスするはずです。
しかし、事態は逆に動きました。「新潮45」は『そんなにおかしいか「杉田水脈」論文』という特集を組みました。
 
これを炎上商法という人がいます。そういう意味もあったかもしれませんが、休刊になってしまえば、“商法”としては失敗です。
むしろこれは安倍首相への“忖度”でしょう。安倍首相は杉田議員を応援しているのが明らかだからです。
 
そういう意味では、この騒動の陰の主役は安倍首相です。
「新潮45」の特集に寄稿した7人はほとんどが安倍応援団みたいな人です。
いちばん炎上した小川榮太郎氏は、安倍首相礼賛本を書いています。特集への寄稿では「LGBTという概念については私は詳細を知らないし、馬鹿らしくて詳細など知るつもりもないが」と書いています。知らないテーマについて書くから炎上したのですが、なぜ書いたかというと、安倍首相を応援したいからでしょう。
 
小川氏は特集の文章が炎上したことについてツイッターで「私の文章をそう読める人達の頭が大丈夫でないことだけは確かだ」などと反論して、謝罪はしていません。
 
杉田議員も新潮社も小川氏も、謝罪しない人ばかりです。
 
そして、考えてみれば、安倍首相も謝罪しない人です。
 
前にこのブログで書いたことですが、昭恵夫人は産経新聞紙上で曽野綾子氏と対談したとき、「けんかをしても晋三先生の方がさっさと謝られるのでは? 性格的に」と聞かれて、「そういえば、謝らない! 『ごめんなさい』というのを聞いたことがないです」と答えています。
 
慰安婦問題についての日韓合意は、オバマ政権から迫られていやいやしたものですが、そこには「安倍内閣総理大臣は、日本国の内閣総理大臣として改めて、慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する」という文章があります。しかし、これは岸田外相が読んだだけで、安倍首相の口から語られたことはありません。そのため、謝罪したのかしないのかよくわからないことになっています。
 
同様に安倍首相は、村山談話や河野談話を「継承する」と言っていますが、談話にある「心からのお詫び」という言葉を自分の口で言ったことはありません。
 
LGBT差別も問題ですが、それだけでなく、謝罪するべきことを謝罪しないという風潮が世の中に蔓延しています。
これも安倍長期政権のせいです。