皇族は、国民からすれば雲の上の人です。
そのため、国民は皇族に人間的な共感が持てないということがあります。
 
そのことに改めて気づいたのは、次の記事を目にしたときです。
 
 
悠仁さま「驚かれた様子だった」 刃物事件の報告受け
 お茶の水女子大学付属中(東京都文京区)で秋篠宮家の長男悠仁(ひさひと)さま(12)の机に刃物2本が置かれた事件で、宮内庁は10日、事件の報告を受けた悠仁さまが「驚かれた様子だった」と明かした。
 秋篠宮ご夫妻も他の生徒や保護者らへの影響を案じており、同庁は学校側や警察当局と警備態勢を見直しているという。
 秋篠宮ご一家を支える加地隆治・皇嗣職大夫が同日の定例会見で明らかにした。事件は4月26日に発生した。悠仁さまは26日夕から地方旅行に出かけていたが、27日に事件の報告を受けて速やかに帰京した。事件後、学校は休校になっていたが、13日から授業が再開される。悠仁さまが通学に不安を訴える様子はなく、宮邸では普段通り生活しているという。(長谷文)
 
 
「驚かれた様子だった」というのは、表面的なことで、悠仁さまの心中はまったくわかりません。
 
逮捕された長谷川薫容疑者は「刺すつもりだった」と供述しています。たまたま悠仁さまが教室にいなかったので、被害がなかったわけです。
 
中学1年生の少年が自分の命を狙われたと知ったとき、どんな思いがするのでしょうか。自分が狙われたのは、自分が天皇家の跡継ぎだからだと思うでしょう。政治家がテロリストから狙われたときは、自分の主張を曲げるとか、政治家を辞めるとかの対処法がありますが、天皇家の跡継ぎという立場から逃れることはできません。
 
テロ行為をするのは特殊な人間ですが、天皇制に反対の国民は一定数います。
悠仁さまは今、赤坂御用地の秋篠宮邸とお茶の水女子大学付属中学校が生活の場で、一般国民と触れ合う機会はほぼないでしょうが、一般国民に対して恐怖心や不信感をいだいてもおかしくありません。
 
普通なら悠仁さまにカウンセリングを行うなど心のケアをするところですが、そういう報道はありません。
みんなして悠仁さまを無視というか放置しているのではないでしょうか。
 
 
皇族に対して無視や放置ならまだしも、逆に人間的にひどい扱いをしてしまうことがあります。
 
たとえば、このところ小室圭さんはメディアからものすごいバッシングを受けています。普通の若者に対してひどすぎると思っていましたが、考えてみれば「普通の若者」ではなくて「半ば皇族」なわけです。
 
また、小室圭さんを批判することは、小室圭さんを選んだ眞子さまを批判することでもあるのですが、そんなことは誰も気にしていないようです。
 
佳子さまも、眞子さまと小室圭さんの婚約問題について「姉の一個人としての希望がかなう形になってほしい」と述べただけで批判されています。

秋篠宮さまも最近マスコミにひどくバッシングされていて、週刊文春は『皇太子が漏らされた秋篠宮さまへの憂慮「抗不安薬」「千鳥足」』という記事で、秋篠宮さまがストレスのため抗不安薬を飲んでいると書いています。
それが事実だとしても、どんな薬を飲んでいるかは完全なプライバシーです。
 
また、女性セブンは昨年9月の『小室さんの件を受け悠仁さまに「皇太子ご夫妻下で帝王学」計画』という記事で、悠仁さまは秋篠宮さまのもとでは帝王学を学べないので、悠仁さまを皇太子夫妻に預けて育てるべきだと書いています。親子関係を切り離せというとんでもない記事です。
 
秋篠宮家を集中的に攻撃しろという指令がどこかから出ているのかと疑わざるをえませんが、それはともかくとして、こうした状況を悠仁さまはどう見ているのでしょうか。
 
悠仁さまは「雲の上の人」ではなく「人の子」です。
「机に刃物」事件でショックを受けている上に、このようにメディアに攻撃されれば、国民全体が敵に見えてもおかしくありません。
国民と触れ合う機会があったとき、国民に向かって笑顔で手を振ることができるか疑問です。

今はメディアがこぞって“逆帝王学”を教えている格好で、これは天皇制の危機でもあります。