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このところニュースは新型肺炎のことばかりです。
新型肺炎が怖いからといって、いくらなんでも騒ぎすぎです。
マスコミは視聴率や閲覧数や販売数を稼ぐために、人々の恐怖を必要以上にあおっているのではないでしょうか。

最近は少し反省したのか、「正しく怖がる」ということを言うようになりましたが、正しく怖がるには正しい知識が必要なので、人々はさらにマスコミに頼るという仕組みになっています。

新型肺炎のことばかり考えるというのが、すでに視野狭窄に陥っています。
ここは視点を引いて、広い視野で見なければなりません。


私は医学の専門家でもなんでもありませんが、肉親を肺炎で失ったことがあるので、肺炎の怖さは知っているつもりです。
新型肺炎がなくても、従来型の肺炎が十分に怖いのです。

2018年の統計で、肺炎は日本人の死因の第5位です。
死因割合


第7位に誤嚥性肺炎もあります。
誤嚥性肺炎というのは、老化や脳の障害などで嚥下がうまくいかなくて食べ物などが気道に入ったことが原因で起こる肺炎です。感染症とはいえないので、ここでは除外します。

我が国における肺炎による年間死亡者数は、
9万4654人
です。
肺炎がいかに怖い病気かわかります。

一方、私がこれを書いている時点で、中国における新型肺炎による死亡者数はまだ千人に達していません。
日本国内における死亡者数はゼロです。

旧型肺炎に目を背けて、新型肺炎ばかり恐れているのがばからしくなるでしょう(「旧型肺炎」というのは私の造語です)。

旧型肺炎の原因でもっとも多いのは、肺炎球菌の感染によるものです。
そのため、65歳以上には肺炎球菌ワクチンの接種が推奨され、自治体によっては費用の補助をしています。

ほかにも原因はいろいろあり、新型肺炎はいずれ下の表に「新型コロナウイルス」という項目として付け加えられることになるはずです。
その数字がどれくらいになるのかまだわかりませんが、要するに新型肺炎の位置づけはそういうことです。
肺炎の原因
https://www.haien-yobou.jp/pneumococcal_infection.xhtml




現在、アメリカではインフルエンザが猛威をふるっていて、これも新型肺炎の比ではありません。

米でインフルエンザ猛威 死者数1万人超え
【ニューヨーク=野村優子】米国でインフルエンザが猛威を振るっている。米疾病対策センター(CDC)によると2019~20年のインフルエンザシーズンは患者数が1900万人、死者数は1万人を超えた。世界で新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなか、米国ではインフルエンザが大きな脅威となっている。

CDCの最新データによると、1月25日までの1週間でインフルエンザ患者数は400万人増え、累計1900万人に達した。うち18万人が入院している。特に子どもの症状が深刻化するケースが多く、小児の死亡者数も過去にないペースで増えているという。

米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)は、19~20年のインフルエンザ流行が過去10年で最悪規模になると予測している。インフルエンザの流行が深刻だった17~18年の感染者数は4500万人、死者数は6万1000人だった。インフルエンザのシーズンは例年10月ごろに始まり2月にピークを迎え、5月ごろまで続く。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55312830W0A200C2000000/

これも死亡者数が新型肺炎どころではありません。

日本のインフルエンザの死亡者数はどうかというと、年によって大きく変動し、インフルエンザから肺炎を発症して死亡した場合は肺炎としてカウントされるなどの事情もあって、数えるのは容易ではありませんが、ここ数年は二、三千人というところです。
https://honkawa2.sakura.ne.jp/1955.html

アメリカ人が日本に入国すると、日本にインフルエンザを広める可能性が大です。中国人の入国制限よりもアメリカ人の入国制限のほうが必要かもしれません。


もともと旧型肺炎が恐ろしい病気なので、新型肺炎が加わったからといって、それほど変化はありません。
ただ、新しいものには未知の要素があるので、恐怖心が強くなるのは当然です。
だからこそ広い視野と冷静な判断力が求められます。
ところがマスコミは、同じコロナウイルスということもあって新型肺炎とSARS(重症急性呼吸器症候群)との比較はよくしますが、旧型肺炎やインフルエンザとの比較はほとんどしません。

旧型肺炎とインフルエンザの死亡者数を知るだけでも、新型肺炎について冷静な見方ができるようになるのではないでしょうか。