村田基の逆転日記

進化倫理学の威力を試すブログ

カテゴリ: 対米従属ニッポン

オバマ大統領はベトナムを訪問し、5月23日、ベトナムへの武器禁輸を全面解除すると発表しました。
ベトナムは中国と同じく共産党一党支配の国です。冷戦時代のイデオロギーが無意味になったことを象徴するようなニュースです。
 
ベトナムは南沙諸島の領有で中国と争っており、日本と似た立場です。安倍政権はベトナムと軍事面でも連携し、今年4月にはカムラン湾に海自艦船が初寄港したりしています。
 
ベトナムは1979年に中国と中越戦争をしていますから、ベトナム人にとって国境を接する中国との戦争の可能性はかなり現実的なものではないかと思われます。
 
しかし、ベトナムはどこかの国と軍事同盟を結んでいるわけでもありませんし、ストックホルム国際平和研究所の2011年のデータによると軍事予算は24億ドルほどで、日本の545億ドルの20分の1ぐらいしかありません。
 
逆に言えば、日本は島国なのにベトナムの20倍もの軍事予算を出し、米軍も駐留させているわけです。
それでいて安倍政権は中国の軍事費増大などを指摘して、「我が国を取り巻く安全保障環境はいっそうきびしさを増している」ということを理由に集団的自衛権容認と安保法制を実現させました。
 
ベトナムは、中国が軍事力を増強しているからといって、中国に対して卑屈になることはありません。
日本は、中国に対してこそ卑屈にはなりませんが、守ってもらわなければいけないということで、アメリカに対して卑屈になっています。
 
また、日本人の多くは、日本はアメリカの“核の傘”がなければ生きていけないと思っています。
しかし、ベトナムは“核の傘”がなくても中越戦争を戦い、中国を撃退しましたし、今も“核の傘”がなくても中国と領土問題で対立しています。
 
考えてみれば、ベトナムに限らず、世界のほとんどの国は“核の傘”に守られていません。
 
どうやら日本人は、安倍政権も含めて、異様な戦争恐怖症に陥っているのではないでしょうか。
いや、戦争恐怖症ではなくて自立恐怖症かもしれません。
 
問題は、今後です。
トランプ大統領が出現して、日本に米軍駐留費の全額負担を求めてきたとき、日本は“核の傘”がなければ生きていけないとか、日米同盟をやめると日本は何十兆円も防衛費が必要になるとか思っていると、アメリカの言いなりになるしかありません。
そんなときにはベトナムを見て、自立心を学びたいものです。


自民党の丸山和也参議院議員は2月17日の参議院憲法審査会で「今、米国は黒人が大統領になっているんですよ。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ」などと語りました。この発言が問題になり、野党3党は議員辞職勧告決議案を提出しています。
 
それに対して丸山議員は記者団にこう語ったということです。
 
 
だが、丸山氏はこの発言について、奴隷制度の歴史を乗り越え、黒人であるオバマ氏が大統領に就任するに至った米国をたたえたつもりだった、と釈明。「自己変革を遂げた米国への尊敬の念がほとばしった言葉が、どうして人種差別の言葉になるのか。驚きだ」と語った。
 
 
丸山議員の実際の発言の詳細はこちらで読めます。
 
【書き起こし】丸山議員「アメリカは奴隷の黒人が大統領」発言の真意は?
 
 
そもそもは、日本がアメリカの51番目の州になったら憲法的にどうなのか、ということを言っています。
日本はアメリカの属国みたいだから、いっそのことアメリカの州になったらどうかというのはよく言われますが、ほとんど冗談のようなものです。それを国会議員が公の場で語ったというのが驚きです。
 
常識的には日本がアメリカの州になるということはありえないようですが、丸山議員はアメリカにおいてはありえなくないということを主張しようとして、例の問題発言を口にします。
 
 
たとえば、いまアメリカは黒人が大統領になっているんですよ。黒人の血を引く、ね。これは奴隷ですよ、はっきり言って。
 
で、リンカーンが奴隷解放をやったと。でも公民権もない、なにもないと。ルーサー・キングが出てですね、公民権運動のなかで公民権が与えられた。
 
でもですね、まさかアメリカの建国あるいは当初の時代にですね、黒人、奴隷がですね、アメリカの大統領になるようなことは考えもしない。
 
これだけのですね、ダイナミックな変革をしていく国なんですよね。
 
そういう観点からですね、たとえば、日本がそういうことについて憲法上の問題があるのかないのか。どういうことかということについて、お聞きしたい。
 
 
要するにアメリカはダイナミックな変革をする国であるということを主張しています。
ですから、丸山議員が「米国への尊敬の念がほとばしった言葉が、どうして人種差別の言葉になるのか」と語ったのは本音でしょう。
 
しかし、丸山議員が挙げた例は、アメリカのダイナミックさを表しているどころか、むしろ逆です。アメリカは建国から250年近くたっているのにたった1人しか黒人が大統領になっていないというべきです。
 
それに、オバマ氏が大統領になったことについて、差別を乗り越えたオバマ氏をたたえるのではなく、いまだに差別を残すアメリカをたたえるのは、論理が転倒しています。米国への尊敬の念はほとばしっても、黒人への思いはなにもないのでしょう。つまり、丸山議員の中に差別意識があるのです。
その証拠に、「これは奴隷ですよ」とオバマ大統領を「これ」呼ばわりしています。

 
人種差別はアメリカの宿痾です。
昔はヨーロッパにも黒人奴隷がいないではありませんでしたが、ごく少数でした。ヨーロッパの人たちは、肌の色が違うだけで自分たちと変わらない存在を奴隷として扱うことを好まなかったようです。
 
アメリカでは綿花栽培の農場などの単純労働が多かったという事情もありますが、黒人奴隷は召使として家庭にも入っていました。アメリカの独立宣言の起草者の1人であるトーマス・ジェファーソンは、奴隷との間に子どもをもうけたことがDNA検査によりわかっています。
 
リンカーン大統領は奴隷解放をしましたが、黒人に対して謝罪も賠償もしていません。上から恩恵を施したみたいな感覚のようです。
 
公民権が認められても、黒人はいまだに差別され、多くは貧困にあえいでいます。
オバマ氏が大統領になっても、それによって黒人の地位が向上したということもありません。
 
そういう現実を隠すために、アメリカでは黒人差別に関する言葉狩りには熱心です。共和党の大統領候補であるトランプ氏も、メキシコ人や日本人やイスラム教徒には暴言を吐いても、黒人差別の言葉だけは口にしません。
 
ですから、アメリカがダイナミックな変革をしていく国であることは事実だとしても、こと人種差別に関しては、あまりにも変革が遅いのが実情です。
 
丸山議員はそれがまったくわかっていないので、日本がアメリカの州になれば日本州出身の人間がアメリカ大統領になる可能性があるなどと能天気なことを言っています。
確かに人口3億1千万人のアメリカに1億2千万人の日本が加わればそうなるかもしれませんが、だからこそアメリカは日本を51番目の州にするはずがありません。
 
 
丸山議員はアメリカの人種差別がわかっていないのも問題ですが、それよりも問題なのは、「米国への尊敬の念がほとばしった」と語ったり、日本がアメリカの51番目の州になることを「ユートピア的」と表現したりしていることです。
丸山議員はアメリカ議会の議員になるべき人です。
日本の国会にいると売国議員といわざるをえません。

オバマ大統領は1月12日、議会で一般教書演説を行いました――とはいうものの、「一般教書」とはなんでしょうか。
「教科書」なら知っていますが、「教書」なんていう言葉は、見たことも聞いたこともありません。
私は長年もやもやしていましたが、こんなことは検索すればすぐわかることです。
 
 
知恵蔵miniの解説
 
一般教書演説
米国大統領が連邦議会両院の議員に対して行う施政方針演説のこと。「教書」とは「国の状況についての報告及び政策提案」のことを言い、議会による特別な招待の下で、大統領が上下両院議員に対して教書を口頭で演説することが慣習化したもの。通常1月に行われ、「予算教書」「大統領経済報告(経済教書)」と合わせて三大教書と呼ばれる。179018日、初代大統領ジョージ・ワシントンが行ったのが初の一般教書演説で、第33代大統領ハリー・S・トルーマン以来、テレビ中継が行われるようになった。
 
 
要するに日本の「施政方針演説」に当たるもののようです。
とすれば、どうして「施政方針演説」と訳さないのでしょうか。
英語では「State of the Union Address」というのですが、「一般教書演説」は直訳ですらありません。わざわざわかりにくい言葉になっています。
 
大統領制のアメリカと議院内閣制の日本は違いますから、「施政方針演説」という言葉は使えないのでしょうか。それなら「年頭演説」でもいいはずです。
とにかく翻訳とか通訳は、わかるように訳すのが基本です。わからない言葉を持ち出してほしくありまぜん。
 
 
それから、アメリカには「国務長官」がいます。今の国務長官はジョン・ケリーで、その前はヒラリー・クリントンでした。
 
「国務長官」というぐらいですから、私は国のこと(内政)をする役職だと思っていました。国務長官が外交をしていることは知っていましたが、国のことをやりつつ外交もしているのだと思っていました。
 
しかし、アメリカの国務長官は実は外交を担当していて、ですから「外務長官」と呼ぶべきものなのです。
私は恥ずかしながら、このことを数年前に知りました。
 
ウィキペディアにはこう書いてあります。
 
 
アメリカ合衆国国務長官(アメリカがっしゅうこくこくむちょうかん、United States Secretary of State)は、アメリカ合衆国の外交を担当する閣僚。日本の外務大臣に相当する。
 
 
この場合は直訳です。「Foreign」という言葉がないので、「外務長官」とは訳しにくいかもしれません。
しかし、実質は外交担当なのですから、やはり「外務長官」と訳すべきだと思います。「国務長官」では私と同じに誤解している人も多いのではないでしょうか。
 
「一般教書演説」といい「国務長官」といい、わかるように訳すという基本ができていません。
どちらもアメリカの中枢に関する言葉です。
アメリカの中枢に関することは、日本人にわかりやすく訳す必要はない、日本人のほうが努力して理解するべきだという属国根性からきているのでなければ幸いです。

ウィキリークスは、アメリカが日本の中央省庁、民間企業など35カ所を盗聴していたということを公表しました。これは第1次安倍政権のときのことです。
これに対する日本政府の反応がいかにもです。
 
「盗聴、事実なら遺憾伝える」 日本政府が米に抗議へ 
 
日本政府は、米国家安全保障局(NSA)が政府要人らの電話を盗聴していたと内部告発サイト「ウィキリークス」が報じたことを踏まえ、米国に事実関係を確認したうえで抗議する方針だ。政府高官は「事実であれば、遺憾であると外交ルートを通じて米側に伝える」と表明した。
 
 ウィキリークスが報じた盗聴内容は第1次安倍政権時代にさかのぼるが、政府高官は「もし事実ならいまも続いている可能性がある」として情報管理体制の点検を急ぐ考えを示した。「現時点では事実かどうか確認できておらず、怪文書と同じレベルだ」とも語った。
 
 日銀は「情報収集中」とするにとどめた。三井物産と三菱商事は「事実関係を確認中」とした。
 
 日本政府内には「敵対国でも、友好国でも、情報を収集しようとするのは常識であり、不思議なことではない」との声も上がる。
 
ドイツのメルケル首相は、自分の携帯電話が盗聴されていたとわかったときは猛烈にアメリカに抗議し、オバマ大統領は「自分は知らなかった」と釈明し、今後同盟国首脳に対する盗聴はしないと約束させられました。それと比べると日本政府の腑抜けぶりが際立ちます。
 
 
また、東京高裁は7月30日、厚木基地の騒音訴訟で自衛隊機の夜間飛行差し止めと94億円の賠償の支払いを国に命じる判決を言い渡しました。
しかし、騒音のほとんどは自衛隊機ではなく米軍機であるそうですが、米軍機についての飛行差し止めは認められませんでした。
その理由は「国が米軍に基地使用を許可する仕組みはなく、差し止めの根拠がない」ということだそうですが、国民が米軍機の騒音で困っているのに日本の裁判所がなにもしないという理屈がよくわかりません。行政や立法に解決を命じるのが司法の役割というものです。
 
アメリカに弱いのは日本全体ですが、とくに日本の司法は弱いようです。砂川判決を出した田中耕太郎最高裁長官は、当時のマッカーサー駐日大使と何度も密会し、判決内容をあらかじめ知らせるということをしていました。
大津事件のときの裁判長はロシア政府や日本政府の圧力に屈せずに司法の独立を守ったと賞賛されますが、田中耕太郎長官は売国判決を書いた売国裁判官として非難されて当然です。しかし、逆に砂川判決は安保法案が違憲でないという根拠に使われたりしています。
 
 
日本の司法がアメリカに弱いということで思い出されるのが、トヨタの外国人女性役員が麻薬取締法違反容疑で逮捕されたとき、ケネディ大使が不起訴にさせるために動いたという報道です。
 
 
トヨタ元役員釈放で「積極的役割」=米大使
 

  米紙USAトゥデー(電子版)は8日、麻薬取締法違反容疑で逮捕されたトヨタ自動車のジュリー・ハンプ元常務役員が不起訴処分で釈放されたことに関し、ケネディ駐日米大使が日本側に接触し、「積極的な役割」を果たしたと伝えた。

  米当局者によると、ケネディ大使はトヨタ関係者にアドバイスしたほか、日本の当局とも 協議したという。トヨタ側は同紙に電子メールで回答し、「大使の支援に感謝すること以外に付け加えることはない」と述べた。米国務省報道官はコメントを避けた。 
 
 
この報道はどう見ても、ケネディ大使が日本の検察当局に働きかけて不起訴にさせたということです。
日本のマスコミでこういうことを書くところはありません。アメリカから伝わってくるだけです。
 
ケネディ大使がなぜそういう働きかけをしたかというと、アメリカ人を守るためということと、社会的に活躍する女性を守るというフェミニズム的観点もあったでしょう。
ケネディ大使などアメリカ人は、人権無視を平気でする後進的な日本の司法当局に働きかけるのは正義だぐらいに思っているのでしょう。
 
そうすると、そもそも日本の警察がジュリー・ハンプ元役員を逮捕したのもアメリカからの働きかけではないかということが考えられます。
 
だいたい日本の警察がトヨタのような日本を代表する企業の役員を逮捕するというのが不可解です。東芝の粉飾決算事件を見てもわかるように、司法当局は大企業に甘いものです。
それに、この事件は「父親が処方された薬を娘が飲んだ」というだけのことで、麻薬犯罪組織と関わったわけでもなく、もともと立件するのがむずかしそうです。それなのに警察はトヨタ本社など数カ所を家宅捜索して大ごとにし、トヨタの企業イメージは大きくダウンしました。
 
トヨタの企業イメージがダウンして利益を得るのはアメリカです。アメリカの司法当局に日本の警察が動かされたのではないでしょうか。アメリカの司法当局に反フェミニズムの感情があるとすれば、活躍する女性を標的にする作戦を立てても不思議ではありません。
 
そうすると、この事件は日本の司法を舞台にしたアメリカの司法当局とケネディ大使の代理戦争だったということになります。
 
少し脱線したかもしれませんが、日本の司法や政治がアメリカにまったく弱いのは事実ですし、日本がかかえるほとんどの問題はそこからきているのではないかと思えるぐらいです。

アメリカ共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏が暴言を連発していますが、それでも大人気です。いや、それゆえに大人気というべきでしょう。暴言が多くの人の本音を代弁しているからです。
 
トランプ氏はメキシコ人差別発言もしています。メキシコからの移民について「麻薬や犯罪を持ち込む。彼らは強姦犯だ」と決めつけ、メキシコ国境に「万里の長城を築く」と公約しました。
 
アメリカでは黒人差別がよく問題になりますが、メキシコ人差別もかなりのものです。
 
私の世代は映画やテレビドラマでアメリカの西部劇をよく見ていたので、「私は人生でたいせつなことはすべて西部劇で学んだ」と前に書いたことがありますが、西部劇にはよくメキシコ人が出てきます。そして、出てくるメキシコ人は、思いっきり残忍な悪人と、思いっきり陽気なお調子者と、純真な子どもの3種類しかいません。
つまり「普通のメキシコ人」とか「人間的なメキシコ人」というのは出てこないのです。
 
これは今のハリウッド映画でもほとんど同じです。
 
同じ隣国でもカナダ人はちゃんと普通の人間に描かれますから、違いは歴然としています。
カナダ人はたいてい白人のアングロサクソン系ですから、これは人種差別というしかありません。
 
それにしても、メキシコはアメリカと国境を接しているのにずっと貧しいままで、犯罪組織ばかりがふえているようです。
日本人の感覚からすると、豊かなアメリカに接しているのは経済的には好条件と思えます。低賃金を生かしてアメリカに輸出する産業が発達するはずで、だんだんとアメリカ並みの豊かな国に近づいていきそうなものですが。
 
もっとも、アメリカに近い国、たとえばプエルトリコ、ハイチ、ジャマイカ、ニカラグア、ドミニカ、パナマ、コロンビアなどはみな同じようなものです。
いや、中南米すべてが似たようなものです。ブラジルやベネズエラは一時経済が好調でしたが、最近はそうでもありません。
ほとんどの国が貧困と犯罪に苦しんでいます。
 
これはアメリカのせいだと考えるしかありません。つまりアメリカに民主的な政権をつぶされ、親米独裁政権を支援されたために国民は政治的に成熟せず、アメリカの資本に収奪されて貧困層が多いために犯罪がふえるのだと思われます。
 
日本のネトウヨは、韓国に関わる国は不幸になる法則があると主張して、よく法則発動などといって喜んでいますが、実際のところは、アメリカに関わる国は不幸になるという法則のほうに現実味があります(ヨーロッパなどは別です。あくまでアメリカから差別的に扱われる国に関してです)
 
フィリピンはアメリカの植民地でしたから、今にいたるも政治的に成熟せず、主に出稼ぎで稼ぐような国になっています。
 
反面、キューバはアメリカに経済制裁されて貧しいですが、政治は安定していますし、犯罪も少ないとされています。
 
アフガニスタン、イラクなど中東の国も、アメリカとの関わりが大きいほど不幸になっています。サウジアラビアも産油国なので経済は豊かですが、最悪の独裁国です。
 
ヨーロッパ以外でアメリカと関わって幸福になった国は見当たりません。
 
そうすると、日本はどうなのかということになります。
日本は自民党の一党独裁が続いて、政治的にはまったく成熟していません。
経済面は、冷戦時代は高度成長で豊かになりましたが、このところずっと停滞しています。
 
安倍政権はますます日本をアメリカに従属させるつもりですが、そうするとアメリカに関わる国は不幸になるという法則もますます発動しそうです。

安倍首相の安保法案についての説明がめちゃくちゃなので、賛成派の人も混乱しているようです。そのため安倍首相に輪をかけておかしなことを言う人も出てきました。
たとえば、「BLOGOS」にこんな記事が載っていました。
 
 
安保法案を『違憲だ!違憲だ!』と叫ぶ全ての方へ 「勉強不足です。勉強してください」
 
日本国憲法の前文は、どんな人が読んでも感動すると思うよ
 
 
ふたつの記事はまったく同じ論理構成になっています。つまり安保法案の根拠を日本国憲法前文と国連憲章に求めているのです。
 
どちらの記事も、憲法前文のこの部分を引用しています。
 
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 
自国のことのみに専念してはいけないので、アメリカを助ける安保法案に賛成するべきだというのです。
 
確かに人助けはたいせつなことですし、他国を助けることも同じですが、それは他国が困っていたり、しいたげられていたりした場合です。なぜ世界一の強国であるアメリカを助けなければならないのでしょう。憲法前文に書いてあるのはそういうことではないはずです。
 
また、このふたつの記事は、国連憲章のまったく同じ部分(51条)を引用しています。
 
この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。
 
つまりこれは集団的自衛権を認めているので、安保法案は国連憲章にもかなっているというわけです。
確かに国連憲章は集団的自衛権を認めていますが、それはあくまで権利として認めているので、義務としているわけではありません。
 
そして、この自衛権も「安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間」という限定つきです。
ところが、アメリカは国連とまったく関係なしに戦争をしています。これは明らかに国連憲章違反です。
 
日本国憲法前文も国連憲章も、戦争でひどい目にあう人をなくしたいという精神を表したものだと思いますが、アメリカは世界でいちばん戦争をする国です。アメリカを助ける理由に憲法前文や国連憲章を持ち出すのは、その精神に反します。
 
 
本来なら安倍首相は、「強いアメリカについていくのが国益だから安保法案が必要なのだ」と言えばいいのですが、立場上そうあからさまには言えません。ですから、それは安倍応援団が言うべきなのです。
 
「強いアメリカについていくのが国益」というのは現実主義的な考え方で、それなりに賛同者もいるはずです。
 
しかし、私の見る限りでは、そういうことを言う人はいません。
いないどころか、逆に憲法前文や国連憲章を持ち出す人がいるわけです。
安倍応援団は誰よりも憲法前文を否定する立場ですから、あまりにもご都合主義と言わざるをえません。
 
日本の右翼はこのところ劣化が進んでいますが、とうとう現実主義者もいなくなってしまったようです。

安倍内閣の支持率が急落しています。新国立競技場建設計画を白紙に戻したかいもなく、安保法制のゴリ押しがたたったようです。
 
安倍首相は安保法制をわかりやすく説明しようと次々とたとえ話を繰り出しますが、ますます墓穴を掘っています。
 
 
安保法案は「戸締まり」のため 安倍首相、みんなのニュースに生出演
 
安倍晋三首相が720日、フジテレビ系の「みんなのニュース」に生出演した。安全保障関連法案が衆院を通過したことを受けて、自ら「国民に向けて分かりやすく解説する」ことが目的。安倍首相は6日の自民党役員会で、法案への理解が進まない現状に関し「本当はテレビ番組に出たいのだが、どこも呼んでくれない」と漏らしていた。
 
冒頭で安倍首相は、視聴者から寄せられた「なぜ法制化を急ぐのか?」という質問に対して「戸締まりをしっかりするため」などと説明した。しかし、ネット上で「そんな話なの?」「余計分からないよ」といった戸惑いの声が広がっている。
 
■「前は雨戸だけ閉めておけばよかった」
 
フジテレビの伊藤利尋アナウンサーと、安倍首相のやり取りは以下の通り。
 
伊藤アナウンサー:番組では安保法制について、国民の疑問を100個、集めました。いろいろとあるんですが、「アメリカに言われたからではないか?」。「メリット、デメリットをはっきりと知りたい?」。「なんでこんなに焦ってらっしゃるのか」。結構、ふわっとした言い方ですが、もやもやした国民が多いと思うんですよ。
 
安倍首相:「なんでそんなに急ぐの?」と言われるんですね。戸締まりをしっかりしていこう。ということなんですね。かつては雨戸だけ閉めておけば、よかったんです。雨戸だけ閉めておけば、泥棒を防いで自分の財産を家に置いておいても、守ることができたんです。
 
でも、今はどうでしょうか。たとえば振り込め詐欺なんて、電話がかかってきますね。それへの対応もありますし、自分の財産が電子的に取られてしまうという事態にもなってます。そういう事態に備えていなければいけない。
 
たまたま今は何も起こってないけれど、備えていなければ、そういう事態が起こるかもしれない。まさにそうした『戸締まり』。国民の命や自由や幸福を守るためには、今からしっかりと備えをしておくことによってですね。何かよこしまな考えを持っている人が、『日本を侵略するのをやめておこう』となっていくんです。
 
つまり未然に防ぐための法律は、もう随分、安全保障環境が厳しくなってますから、私は政治家の責任というのは国民の命や幸せな生活を守ることですから、その責任を果たさなきゃいけないと思っているんです。
 
 
たとえ話でわかりやすくしようという方針は間違っていません。私も安倍首相を見習って、たとえ話をしてみたいと思います。
 
 
今の国際社会はイジメの横行する学校みたいなものです。
いや、学校だと一応先生がいて、「イジメはよくないことだ」と言って目を光らせていますが、今の国際社会には、国連先生はいるものの、ほとんど力がないので、イジメっ子のやりたい放題になっています。
 
そのイジメっ子の中でも圧倒的に強いのがアメリカです。アメリカは中東や南米や東欧などでイジメを繰り返しています。
 
日本はアメリカの子分という立場です。アメリカが圧倒的に強いので、このポジションにいれば、ほかの子からイジメられることはありません。
アメリカからはパシリとして使われますが、ある程度はしかたがありません。ただ、これまでは一線を越えないようにしてきました。
 
しかし、日本はアメリカがいつまでも親分として守ってくれるだろうかと、だんだん不安になってきました。なにしろ日本はこれまでずっとアメリカの子分でいて、自立したことがないのです。
 
そこで、一線を越えてパシリをすることにしたのですが、なぜそんなことをするのかと聞かれると、自立心がないからだとは言えません。そこで、「この学校はどんどん危険になっているからだ」とか、「中国が力をつけているからだ」とか言っているわけです。
 
実際のところは、アメリカの子分にならなくてもイジメられていない子はいっぱいいますし、中国が力をつけてきたといってもアメリカとは比べものになりません。
 
日本をイジメそうなのは中国ぐらいですから、イジメられたくなければ中国と仲良くすればいいわけです。
 
そもそも学校一のイジメっ子であるアメリカとつるんでいるのが間違いです。
そういうことをしても尊敬されませんし、逆に恨みを買って、テロ攻撃の対象になりかねません。

国連先生を支えてイジメのない学校を目指すのが日本の進むべき道です。

安倍首相は7月17日、2500億円かかる新国立競技場建設計画を白紙に戻すと表明しました。あまりにも国民に不人気なので、あわてて方針転換したのでしょう。
 
一方、集団的自衛権行使を認める安全保障関連法案も不人気ですが、こちらはあくまで成立を目指すようです。
この違いはなにかというと、新国立競技場のほうはソロバン勘定だけなのに、安保法案のほうは複雑な心理がからんでいることです。
 
もちろん安保法制はアメリカの要請があってやっていることですが、安倍政権はアメリカの要請以上に前のめりになってやっています。その理由は、白井聡氏が「永続敗戦論」で書いたところの「敗戦の否認」でしょう。
日本人は「敗戦」を「終戦」と言い換えたように、敗戦という事実を心理的に受け入れることができず、その結果「永続敗戦」状態になっているというのが白井聡氏の説です。
 
日本はサンフランシスコ講和条約締結によって主権を回復したことになっていますが、そのときはまだアメリカの属国状態でした。しかし、敗戦を否認している人は属国状態も否認するわけで、そのため今にいたるも属国状態を解消することができていません。
 
その現実をごまかし通そうというのが日本の右翼のやり方です。
たとえば、憲法9条改正はアメリカの要請ですが、右翼は憲法9条はアメリカの押しつけだから改正するのだと主張するので、わけがわかりません。
 
もっとも左翼も、もともと日本を属国化するためのものである憲法9条を人類の理想だと言ってごまかしているわけですが(米軍に頼っているのでは理想になりません)
 
右翼も左翼も日本が属国状態にあることを否認しているので、安保法制についての議論がわかりにくくなります。たとえば、安倍首相はこんなたとえ話をしました。
 
「安倍は生意気だから殴ろうという不良が突然、(安倍を助けてくれようと一緒にいて)前を歩いていた麻生さんに殴りかかったとしよう。このような場合は私も麻生さんを守る。今回の法制で可能だ」
 
このたとえ話については、戦争を不良の喧嘩にたとえるのはおかしいという批判があり、このケースは個別的自衛権で対応できるという批判もあります。
 
さらに言うと、この場合の「麻生さん」というのはアメリカのことです。世界最強のアメリカに殴りかかる国があるかという疑問がありますし、かりに殴りかかる国があったとしても、アメリカは日本の助けなどなしに対処できるはずです。
 
集団的自衛権というと、弱い国が助け合うようなイメージがありますが、アメリカの国土が侵略を受けて、日本の助けが必要とされるという状況は絶対に考えられません。
アメリカが攻撃されるのは、アフガンでもイラクでもそうですが、アメリカが侵略して、向こうが自衛権の発動として攻撃してくる場合です。侵略されるほうは、アメリカ軍が世界最強であろうが戦います。
その場合、日本が「後方支援」すると、侵略の片棒を担ぐことになります。
 
アメリカ軍はなぜ中東にいるのでしょうか。中東の安定のためとかイスラエルを守るためとか言うでしょうが、日本はそれに賛同できるでしょうか。
 
安保法制に反対するほうもこうした議論をしません。アメリカ批判がタブーのようになっているからです。
 
安保法制批判をするよりアメリカ批判をしたほうが、手っ取り早くてわかりやすいはずです。

ブラッター会長が辞任表明をするなどしてFIFAは汚職疑惑で大揺れですが、FIFAのような国際的な組織をアメリカ一国の司法当局が捜査するというのは、どう考えてもおかしな話です。
 
アメリカの司法当局といえば、パナマ共和国のノリエガ大統領のことが思い出されます。
1989年、アメリカはパナマに軍事侵攻し、ノリエガ大統領を逮捕、アメリカに連行して裁判にかけました(有罪となり、現在もアメリカの刑務所で服役中のようです)
 
アメリカがパナマに軍事侵攻するのもひどい話ですが(パナマ在住のアメリカ人の保護と麻薬撲滅が名目)、他国の元首を連行して自国の裁判にかけるというのも信じられない話です。
いかにアメリカが大国でパナマが小国であっても、国家主権というのは、少なくとも国際法上は絶対的なもののはずです。
 
しかし、その当時のマスコミの報道を見ていると、アメリカのやり方を批判するものはほとんどありません。当時はインターネットがなくて調べようもなく、ひじょうに釈然としない思いが残りました。
 
今回、パナマのノリエガ大統領のことを思い出して調べてみると、国際法上でアメリカが批判されない理由がわかりました。
 
もともとパナマはコロンビアの一部で、フランス人のレセップスが運河建設を計画しますが、以降、このように展開します。
 
 
世界史の窓 パナマの独立/パナマ共和国
こうしてレセップスによってパナマ運河の建設が始まったが、それは難工事の連続で財政的に行き詰まって倒産した。このころ急速にアメリカ帝国主義が展開されはじめ、セオドア=ローズヴェルト大統領は運河建設権を獲得しようとしたが、コロンビアはそれを拒否した。そこでアメリカはパナマのコロンビアからの分離独立を画策、1903年11月に独立派が反乱を起こして独立を宣言すると、アメリカは海軍を派遣、反乱鎮圧のために派遣されたコロンビア海軍のパナマ上陸を阻止して独立を成功させた。そのわずか2日後にアメリカ政府は新政府を承認、さらにわずか2日後にアメリカとパナマ政府との運河条約を締結した。
 
 アメリカが独立承認と引き換えに認めさせたパナマ運河条約は、運河の両岸を5マイル(当初案では5キロであったのが5マイルに書き換えられた)、つまり10マイル(約16キロ)の運河地帯の主権をアメリカに与え、またその期限を当初は99年に限定していたものを無期限とするなど、アメリカにとって大変有利なものであった。これを認めたパナマの初代大統領アマドールは、現在では売国奴として名を残している。こうしてアメリカは1904年に運河工事に着手し、第一次世界大戦の勃発した1914年に完成させた。
 
 1904年のパナマ運河条約で、運河地帯とその付属施設の主権をアメリカに属することを認めたことによって、パナマは独立と同時に、実質的にアメリカの属国となった。セオドア=ローズヴェルト政権はさらに、パナマ軍を国家警備隊に縮小してその抵抗力を奪い、さらに同年成立したパナマ憲法では、パナマの国内政治の安定のためにアメリカが軍事介入できる項目を盛り込ませた。
  また、アメリカは運河の利権の完全維持を狙い、パナマの国家経済に介入して中央銀行の設立を許さなかった。そのため、パナマは現在でも通貨を管理する中央銀行が無く、バルボアという通貨はコインのみで、紙幣は米ドルがそのまま流通している。<伊藤千尋『反米大陸』2007 集英社新書 p.89
 
アメリカの軍事侵攻は、パナマ憲法で認められたことだったのです。
ノリエガ大統領をアメリカで裁判にかけたことも、きっと法的には問題がないのでしょう。
当時のマスコミがアメリカを批判しなかったのも当然でした。
 
それにしても、よく「日本はアメリカの属国だ」などと言いますが、みんなほんとうの属国とは思っていなくて、「属国的」ぐらいの意味で言っているのではないでしょうか。
しかし、パナマ共和国はほんとうの属国です。
そして、ほんとうの属国があるということは、日本も実はそうなのではないかという気がしてきます。
 
少なくともアメリカは他国を平気で属国にしてしまう国です。
 
パナマの場合は、運河があるためにアメリカは属国にする必要がありました。
日本の場合は、かつて真珠湾攻撃をした国であるため、2度とそういうことができないように属国にする必要があることになります。
 
日本の経済的発展はアメリカの利益になるので許されてきましたが、日本が軍事的に自立することは、アメリカにとって絶対に許せないことです。
 
日本国憲法や日米安保条約や日米地位協定などが日本の“軍事的属国”を規定しているのでしょう。
 
日本が沖縄の基地負担の軽減を要求することも本来許されないことで、代わりに辺野古基地建設というそれ以上の重荷を背負わされました。
 
安倍首相も“軍事的属国”の首相として実にふさわしい振る舞いをしています。

核拡散防止条約(NPT)再検討会議は5月22日、最終文書を採択できないまま閉幕、つまり失敗に終わりました。
これはけっこう大きなニュースだと思いますが、ネットではほとんど話題になっていません。中国がどうした韓国がああしたということは、小さなことでも話題になるのと対照的です。
もっとも、今回のNPT再検討会議を見ると、日本のダメさがわかるので、あまり話題にしたくないでしょうが。
 
 
日本はこの会議において、最終文書に「世界の政治指導者に被爆地訪問を促す」との記述を入れるように要求し、それに反発する中国とやり合いました。
日本の要求は、世界を平和にすることよりも、被爆国としての自国をアピールしているみたいで、あまり格好いいものではありません(それに反対する中国も同じようなものですが)
 
また、日本は核兵器の非人道性を訴えて、核不拡散を推進する立場です。しかし、日本は“核の傘”に守られる立場でもあります。非人道的兵器に守られながら核の非人道性を訴えるというのは、どう考えても矛盾しています。もちろん日本の主張はまったく説得力がありません。
 
それから、やはり日本のアメリカに対する従属的な関係が露呈してしまいました。
会議が決裂した主な原因はアメリカにありました。
 
 
イスラエルの「核」で溝 米は擁護・アラブ反発 NPT決裂
 ニューヨークの国連本部で開かれていた核不拡散条約(NPT)再検討会議が決裂した背景には、イスラエルの核を念頭においた「中東非核地帯構想」をめぐる各国の立ち位置の違いがある。
 
 エジプト代表は22日、全体会合で「数カ国が、特に米国が最終文書の採択を止めている」と批判。中東の非核化への取り組みが妨害されたとして、全会一致の仕組みの「乱用だ」と痛烈に米国を批判した。
 
 イスラエルの核保有は公然の秘密だが、同国は肯定も否定もしない戦略をとり、NPTにも加盟していない。それが、周辺国からの攻撃を抑止する効果を持ったとされる。イスラエルは約80発の核弾頭を保有すると推定される一方で、周辺国の核保有は認めない方針をとり続けてきた。
 
 中東や北アフリカ諸国などで組織する「アラブ連盟」は1995年、イスラエルのNPT加盟を求める決議を採択。同年のNPT再検討会議では、中東非核地帯の創設やイスラエルのNPT加盟を促す「中東決議」が採択された。
 
 核を持たないエジプトを中心とするアラブ諸国はその後も、イスラエルの核保有を問題視した。2010年の再検討会議では、中東非核地帯構想を実現するための国際会議を12年に開催することで合意。「核なき世界」を掲げるオバマ米政権が、エジプトなどと水面下で折衝した結果だった。
 
 しかし、その後の進展はなく、アラブ諸国は今回の再検討会議でも構想の実現を求めた。イスラエルは4月末に出した声明で、中東地域の「幅広い安全保障課題」をめぐる対話を求めてきたとした。
 
 今回、米国が最終文書案に同意しなかったのは、事実上の同盟国であるイスラエルに配慮したため。イスラエルの有力紙ハアレツの元論説委員アキバ・エルダール氏は、オバマ米政権にとって大詰めのイラン核協議の最終合意が最重要だが、「(核協議に反発する)ネタニヤフ首相や米共和党を敵に回したくはないだろう」とみていた。
 
 イラン核開発に反発する国々を中心に、中東地域で「核ドミノ」が広がることを懸念する声も上がる。イスラエルの国家安全保障研究所上級研究員エミリー・ランダウ氏は「サウジアラビアなども核保有に向かう可能性がある」と語った。
 
 (エルサレム=渡辺丘)
 
 
アメリカはイランの核開発は徹底的に阻止しようとする一方で、イスラエルの核保有は擁護しているわけで、明らかなダブルスタンダードです。
 
エジプトはそのことを痛烈に批判しました。
エジプトはずっとアメリカから軍事支援を受けてきて、モルシ政権がクーデターで崩壊したあと軍事支援は一時凍結されましたが、今年4月に凍結が解除されるという報道がありました。つまりエジプトはアメリカの軍事支援を受けつつもアメリカを批判しているわけです。
 
日本政府はまったくアメリカを批判しません。マスコミもアメリカを批判しません。
 
その一方で、日本政府もマスコミもテロリストは批判しますが、テロの原因をつくっているのはアメリカとイスラエルです。
 
日本はアメリカに従属すればするほど国際的な評価を失います。
今回のNPT再検討会議を見ればそのことがよくわかります。

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