星野源と安倍首相

星野源さんの「うちで踊ろう」という曲に、安倍首相が勝手にコラボして、自宅で犬を抱いたり、飲み物を飲んだり、本を読んだりする動画をアップしたことが批判され、炎上しました。

これはすでに十分に批判されているので、あまり付け加えることはありませんが、私が思うのは、安倍首相は人気取りのことばかり考えているのだなということです。
よい政治を行って人気を得るという王道を行くのではなく、印象操作やメディア支配で人気を得るという安易な道を行くことを覚えてしまって(しかも記録改ざんなどで批判をかわすことも覚えてしまって)、星野源さんとのコラボ動画もその延長線上です。

「星野源は若者に人気だそうだから、私が降臨すれば、『安倍さんは私たち若者の気持ちがわかっている』となって、若者の支持率がアップするだろう」みたいに考えたのでしょう。




安倍首相はコラボ動画に添えて、こんなコメントもツイートしていたので、私はこのコメントについて論じたいと思います。

安倍ツイッター

安倍首相は、「友達と会えない。飲み会もできない」というのが若者の平均的な気持ちだと思っています。
「遊びのことばっかり考えているチャライ若者」というのが安倍首相の若者観です。
現在の緊急事態宣言下の状況では「収入がなくなってどうしよう」とか「いつになったら学校が始まるのだろう」といった不安をかかえている若者も多いはずですが、安倍首相の頭にはないようです。

安倍首相は4月7日の記者会見でも「既に自分は感染者かもしれないという意識を、特に若い皆さんを中心に全ての皆さんに持っていただきたい」と、若者を特別視した言い方をしています。まるで若者がペストを媒介するネズミみたいです(正確には媒介するのはネズミのノミです)。

新型コロナウイルスに感染すると、若者であっても命の危険があります。
星野源さんの「うちで踊ろう」にも「生きて踊ろう」「生きてまた会おう」という歌詞があり、お互いの命をたいせつにしようというメッセージが根底にあります。

安倍首相はこのツイッターで若者に呼びかけているのに、若者の命を気遣う言葉がまったくありません。
「多くの命が確実に救われています」や「医療従事者の皆さんの負担の軽減につながります」というように、若者以外の人のことばかり言っています。
これは「お国のために」と言って若者を戦争に送り出すときの論理と同じです。



そうしたところ、夫の東出昌大さんの不倫問題でなにかとお騒がせの杏さんが、星野源さんと同じようにギターの弾き語りをする動画をアップして、話題となりました。
弾き語りしている曲は加川良さん作詞作曲の「教訓Ⅰ」です。
タイミングからして、安倍首相のコラボ動画とツイッターの言葉に反応したものではないかと想像されます。


この動画には、

「自分のことを守ることが、外に出ざるを得ない人を守ることになる。利己と利他が循環するように、一人ひとりが今、できることを」

というコメントがつけられています。
このコメントは、安倍首相のコメントに対しての思いでしょう。

「教訓Ⅰ」の歌詞の最後だけ引用します。
死んで神様と 言われるよりも
生きてバカだと いわれましょうヨネ
きれいごと ならべられた時も
この命を すてないようにネ
青くなって しりごみなさい
にげなさい かくれなさい
https://www.uta-net.com/movie/43159/

安倍首相のコメントと比べると、その違いがよくわかります。
若者の命をたいせつにするかしないかの違いです。


「教訓Ⅰ」は1970年に発表された歌で、ベトナム戦争を背景にした反戦歌です。
アナクロな首相がいるために、50年前の歌が今も歌われます。