村田基の逆転日記

進化倫理学の威力を試すブログ

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「戦争」発言の丸山穂高衆院議員は、その後の対応を見ていると、まったく愚かとしかいいようがありません。
しかし、丸山議員は東大卒、元経産省の高級官僚という経歴ですから、頭はいいはずです。
おそらく頭のよさを、もっぱら自分をよく見せかけるために使ってきたのでしょう。そのため、見かけだけよくて、中身はまるでだめという人間になったのかと思います。
トランプ大統領などもそのタイプです。
 
丸山議員は「戦争」発言で辞職勧告決議案が出されそうになったとき、ツイッターで「言論府が自らの首を絞める行為」「このままではこの国の言論の自由が危ぶまれる」などと主張しました。
「言論の自由」のたいせつさは誰もが認めるので、それを盾にすれば身を守れると思ったのでしょう。
しかし、「言論の責任」が問われている場面で「言論の自由」にすりかえるという作戦は通用しませんでした。
 
丸山議員はまた、辞職勧告決議案が提出されれば「こちらも相応の反論や弁明を行います」と反撃を予告、維新の会幹部が駐日ロシア大使に謝罪すると、「ロシアへの『おわび』は完全に意味不明な対応。おかしなことにはおかしいと申し述べる」と言っていました。
このあたりは“屈しない自分”をアピールして、体面を保っていました。
 
しかし、週刊文春などが、丸山議員は「おっぱい! おっぱい! オレは女の胸をもみたいんだ」「オレは女を買いたいんだ」などと大声で騒ぎ、禁止されている外出をしようとしたとの記事を書き、テレビのワイドショーもさらに詳しく丸山議員の起こした騒動を報道しました。そのとたんに丸山議員は沈黙し、衆院議院運営委員会が求めた事情聴取を体調不良を理由にして欠席しました。
その豹変ぶりにもびっくりです。
 
丸山議員の「体調不良」にはちゃんと診断書があって、それには「適応障害」のため「今後2か月間の休養が必要」とあるそうです。
2か月たてば国会が終わるので、逃げ切れるという計算だと言われています。
「適応障害」は雅子皇后の病名と同じです。そのため批判しにくくなっています。
やはり頭はいいようです。
 
「戦争」発言と「おっぱい」発言は、もちろん関連しています。
戦時下というのは「男性総活躍」の時代ですから、性差別もやりたい放題になります。
ですから、性差別主義者はつねに好戦的です。
 
ただ、最近は日本にとって“戦争のネタ”が少なくなりました。
中国とは経済的に深いつながりがありますし、北朝鮮とも対話を模索する方向になっています。
自衛隊は尖閣諸島を想定した「離島奪還」演習をして、みずからの存在感をアピールしています。
丸山議員はそれから「北方領土奪還」を連想して、「戦争」発言をしたのでしょう。
 
丸山議員においては、「おっぱい! おっぱい!」も「戦争! 戦争!」も同じように思慮のない発言ですが、国会議員が北方領土に行って「戦争で取り戻す」と言ったら、大きな反響があるのは当然です。
 
好戦的で差別的な点ではミニ・トランプといった感じの丸山議員ですが、大きな違いもありました。
「おっぱい! おっぱい! オレは女の胸をもみたいんだ」といった発言が報じられたとき、もしトランプ大統領なら、そんな報道は無視して平気な顔をしているか、「フェイクニュース!」と言って、証言した訪問団の人たちやメディアを罵倒しているでしょう。
女性蔑視は犯罪ではないので、開き直ってしまえばいいというのがトランプ大統領のやり方です。
 
しかし、丸山議員はトランプ大統領ほど厚顔無恥にはなれないので、「適応障害」になってしまいました。
 
考えてみれば、どんなスキャンダルも乗り切ってしまうトランプ大統領の厚顔無恥ぶりは人並み外れています。
そのトランプ大統領に公然とこびへつらう安倍首相の厚顔無恥ぶりもかなりのものです。

インターネットが普及したことで、言論のレベルはきわめて低下しました。以前なら相手にされなかったような愚論が大手を振ってまかり通っています。
 
日本維新の会の丸山穂高衆院議員の暴言などはその典型です。
丸山議員は北方領土を訪れた際、「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」「戦争しないとどうしようもなくないですか」などと発言しました。
丸山議員は批判されて維新の会を除名され、今は辞職勧告決議をするか否かという段階です。
 
丸山議員は戦争というものをどう考えているのでしょうか。
戦争は日本の平和主義に反し、領土のための戦争は国際法違反でもありますが、丸山議員にとってそういうことはどうでもいいのでしょう。
では、戦争そのものについては深く考えているかというと、そんなこともありません。
戦争には当然ながら、勝ち負けがあるからです。
 
将棋の世界では、初心者に「三手の読み」ということを教えます。「自分がこう指す。すると相手はこう指してくる。そこでこちらはこう指す」と、三手を読みなさいということです。
なぜこんなことを教えるかというと、初心者は自分の手だけ考えて、相手が次にどう指してくるかを考えないからです。
丸山議員は、こちらが戦争することだけ考えて、相手が反撃してくるということを考えないのでしょう。
超初心者レベルです。
 
こういう超初心者レベルの言論はインターネットと密接な関係があります。
 
もう20年以上前ですが、2ちゃんねるで右翼的な人と議論をしたことがあります。
私の認識では、右翼というのは国益を第一に考える人で、だったら議論が成立すると思ったのです。
しかし、現実にはすぐに「中国と断交しろ」と言うような人がいっぱいいました。
当時の中国の経済規模は今よりうんと小さいものでしたが、それでも断交することは日本の国益を考えればありえないことです。超初心者レベルの言論です。
しかし、同じ意見の人がいっぱいいると、それが正しいような感じになってくるのです。
 
「中国と断交しろ」と言う人は、「強いことを言う自分はかっこいい」という意識なのでしょう。右翼思想とも無関係に、会社で弱い立場にいる不満をネットの書き込みで解消している感じです。
「経済制裁しろ」とか「戦争だ」という意見も同じです。
 
それから、ネットの中ではヘイトスピーチも増えました。
これは想像するに、人間は日常生活ではいい人らしくふるまって、みにくい感情を隠しているので、匿名で発信できるネットの中でみにくい感情を吐き出してしまうのでしょう。
 
こうした「勇ましい主張」や「みにくい感情」はネット上から現実に出て、政治家にも広がってきました。
たとえば、韓国の徴用工判決を巡って、自民党の政治家から「韓国に経済制裁だ」という声が上がったのもその例です。実現するかどうかなど関係なく、「勇ましい主張」がしたいだけです。
丸山議員の「戦争」発言もその流れにあります。
 
これは世界的規模で起こっていて、その典型はトランプ大統領です。「制裁だ」とか「移民は犯罪者だ」といった未熟な主張がそのまま国の政策になっています。
 
 
こうしたネット上の未熟な議論は、「経験知」という言葉でも説明できます。
「経験知」というのは、「経験で身につけた知恵で、言葉でうまく説明できないもの」のことです。
たとえば「あまりに正義を追求すると、かえって事態が悪くなる」とか「あまりに利益を追求すると、かえって利益を失う」といったことなどがそうです。
これは言葉で説明できなくはありませんが、説明するには言葉がたくさん必要です。
「寛容のたいせつさ」というのも、自分は経験でわかっていても、相手に言葉で説明するのはたいへんです。
 
一方、「制裁だ」「戦争だ」「やつらが悪い」といった主張には説明がいりません。
その結果、ネット上では経験知がしりぞけられ、未熟な主張ばかりになり、現実にも影響するまでになったのです。
 
ですから、この事態の解決策は、時間がたってみんなが経験知を身につけることです。
「制裁だ」「戦争だ」と叫んでいるだけではなにも解決しないし、いくらヘイトスピーチをしても世の中はよくならないということを学べば、ネット上の議論も成熟します。
 
世の中が丸山議員の「戦争」発言にうんざりした気分になっているのも、成熟のきざしと思われます。

このところ安倍外交のお粗末さがどんどん露呈していますが、中でもあきれたのが対北朝鮮外交の豹変ぶりです。
豹変の理由は、トランプ大統領に言われたからです。豹変したタイミングを見ればわかります。
2月27日と28日にハノイで二度目の米朝首脳会談が行われ、豹変したのはその直後でした。
 
 
安倍首相「次は私が向き合う」 トランプ氏の妥協せぬ姿勢歓迎
安倍晋三首相は28日夜、トランプ米大統領と電話会談し、米朝首脳会談の報告を受けた。首相は会談後、トランプ氏が非核化で妥協しない姿勢を示したことについて「安易な譲歩を行わず、北朝鮮の具体的な行動を促していくトランプ氏の決断を全面的に支持する」と記者団に語った。トランプ氏が拉致問題を提起したことを評価し「次は私自身が金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と向き合わなければならない」と言及した。
 首相は、トランプ氏が2月27日、金氏との1対1の会談とその後の夕食会で、拉致問題を取り上げたことも明らかにした。
(後略)
 
 
「次は私自身が金正恩委員長と向き合わなければならない」と言ったのが驚きでしたが、その理由はわかります。
安倍首相はトランプ氏に、米朝会談の際はぜひ拉致問題を取り上げてくれと頼んでいました。
 
「シンゾー、金に拉致問題のことを言ってやったぞ」
「ありがとうございます」
「あとはお前が金と会って直接交渉するんだな」
「わかりました」
 
こういうやり取りをしたのでしょう。
もっとも、安倍首相は今までさんざん圧力だ制裁だと言ってきましたから、突然会いたいと言っても、向こうが会ってくれるわけがありません。
とりあえずトランプ氏の手前、言うだけは言ったのでしょう。
 
しかし、トランプ氏は本気だったようです。
トランプ氏は前から、北朝鮮の非核化の費用について、「韓国と日本が大いに助けてくれるだろう。だから、アメリカは助ける必要はない」と言っていました。日本の援助を対北朝鮮のカードに使うつもりなのでしょう。
 
安倍首相は5月6日にトランプ氏と電話会談したあと、記者団の囲み取材を受け、金委員長と条件をつけずに会談する意向を表明しました。そのときに語ったことを官邸ホームぺージから引用します。
 
 
「今回トランプ大統領と電話会談を行い、最新の北朝鮮情勢について、今回の事案も含めて意見交換を行い、情勢の分析を行いました。そして、今後の対応について、綿密なすり合わせを行いました。
 昨年の米朝会談において、トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)委員長が署名をして、朝鮮半島の完全な非核化で合意いたしました。この米朝合意の速やかな実現を目指していくことについて、トランプ大統領と完全に一致いたしました。
 今後の北朝鮮への対応については、全ての面でトランプ大統領と完全に一致しておりますし、今後とも米国と日本は共に行動をしていく、完全に一致して対応していくということで認識を一つにしたところであります。
(中略)
 飛翔(ひしょう)体については、今後日米の専門家同士で協力して分析をしていくことになります。そして、北朝鮮との関係におきましては、日本にとって大切な問題は拉致問題であります。拉致問題を解決するためにあらゆるチャンスを逃さない。私自身が金正恩委員長と向き合わなければならない、条件をつけずに向き合わなければならないという考えであります。あらゆるチャンスを逃さない決意でこの問題の解決に当たっていく考えであります。」
 
 
トランプ大統領と「完全に一致」という言葉を繰り返し、そして最後に金委員長と条件をつけずに向き合うと表明しています。
「条件をつけずに」という言葉が注目されました。これまで拉致問題の解決に資する会談でなければ意味がないとして、拉致問題を条件にしていたからです。
 
安倍政権の対北朝鮮強硬外交を安倍応援団は支持してきました。突然の方針変更に、安倍応援団は怒ってもいいはずです。
しかし、現実には安倍応援団は手のひら返しで「無条件会談」の方針を支持しています。
その理由は明白です。安倍首相がトランプ大統領と「完全に一致」と言っているので、これはアメリカの方針だとわかるからです。
安倍応援団は、愛国者でもなんでもなく、対米追従主義者なので、アメリカの方針だとわかれば反対しません。

今回の対北朝鮮外交の方針転換を見ると、安倍外交のだめさと対米追従の根深さがよくわかります。

もちろん北朝鮮もそのへんのことは理解していて、日本は完全に足元を見られることになります。

平成から令和に変わって、世の中はなんとなくめでたい気分になっています。
日本の現状を考えると浮かれている場合ではありませんが、30年ぶりの改元ですから、これはこれでいいのでしょう。
 
めでたい気分になれたのも、前の天皇が元気なうちに生前退位をされたからです。
もし天皇が亡くなったことをきっかけに改元していれば、そんなめでたい気分になっていられません。
 
生前退位は明仁天皇の意向によるものです。安倍政権や日本会議など保守派は、これに反対でした。自分の意志で辞められるなら天皇は「役職」になり、「現人神」でなくなってしまうからということのようです。
体が弱って公務ができなくなっても摂政を置けばいいというのが保守派の言い分です。しかし、摂政が公務を代行すると、国民は摂政を見るたびに病床の天皇を思うことになり、気分が晴れません。いや、そもそも天皇と別人を天皇と見なせというのもむりな話です。
 
明仁天皇の生前退位の意向は、2016年7月にNHKがスクープして表面化しました。それまでにその意向を安倍政権に拒否されていて、やむなくNHKにリークしたものです。世論を味方にすることでやっと実現した生前退位です。
 
今回は、明仁天皇が最後まで公務をまっとうしての退位もめでたいし、徳仁天皇の即位もめでたいと、ひじょうにうまくいきました。
もし安倍政権や日本会議の考えの通りに天皇を終身制のものとしていたら、いずれ天皇は病に臥せるか衰弱して公務ができなくなり、死が近いとなると国全体がいつ終わるとも知れない自粛ムードに支配されるという、昭和天皇の最期のときのようになった可能性が大です。
 
保守派は天皇制を尊重しているのに、天皇自身のことは考えていません。これは矛盾しているではないかと思っていましたが、よく考えると、そうではありませんでした。
鎌倉幕府成立以来、日本は幕府と朝廷の二重権力下にあり、両者は基本的に対立していました。
安倍幕府が天皇家と対立関係にあると考えると、よくわかります。
安倍幕府は天皇の権威だけ利用し、天皇家が権力や独自性を持とうとすると、反対してつぶします。その際は、天皇の権威をおとしめることも平気です。利用できない権威は必要ないからです。
 
たとえば、秋篠宮さまが昨年の誕生日の記者会見で、大嘗祭について「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」と発言されたことが保守派の怒りを買ったらしくて、秋篠宮さまは現在猛烈なバッシングにさらされています。秋篠宮さまは皇位継承順位一位ですが、だからこそよけいにバッシングされるのでしょう。
 
 
さて、新天皇が即位されて、めでたいところですが、いちばんの懸念は雅子皇后が元気に公務を果たされるかということです。
かなり健康を回復されているという報道があり、表情も明るそうですが、皇后になったことでプレッシャーが強くなり、また悪化するかもしれません(雅子さまが適応障害になられたのは、周りからの、男子を生めというプレッシャーと、女子が生まれたことに対する批判のためと推察されますが、周りにそんな人間がいたら適応障害になるのは当たり前です)
天皇皇后両陛下が幸せそうでないと、国民の幸福感にも響いてきます。
 
皇族というのは人権が制限される特殊な立場ですが、制限されるのは表現の自由とか参政権とかの限られた部分だけで、それ以外の人権、たとえば自己決定権とか幸福追求権は基本的にあるはずです。
 
明仁天皇は自己決定権を行使して生前退位を実現し、自身の幸せをつかみ、国民にもよい影響を与えました。
 
新しい天皇皇后も、自身の幸福を追求して実現する姿を見せて、国民によい影響を与えてほしいものです。

強制不妊救済法の成立に合わせて首相が謝罪を表明するという報道があり、ほんとうだろうかと思いました。
安倍首相は「謝らない人」だからです。
 
昭恵夫人は曽野綾子氏との対談で、「けんかをしても晋三先生の方がさっさと謝られるのでは?」と聞かれて、「そういえば、謝らない! 『ごめんなさい』というのを聞いたことがないです」と言っています。
 
強制不妊救済法が成立した4月24日、安倍首相は談話を発表し、その中に「政府としても、旧優生保護法を執行していた立場から、真摯に反省し、心から深くお詫び申し上げます」というくだりがありました。
一応謝罪しました。
 
しかし、これは強制不妊救済法の前文に「「われわれは、それぞれの立場において、真摯(しんし)に反省し、心から深くおわびする」とあるのをなぞっただけです。
しかも、これは「首相談話」となっていますが、文書として発表されただけで、首相の口から語られたわけではありません。
安倍首相はヨーロッパ訪問中ですが、記者団が同行し、テレビカメラもあるのですから、自分の口で語ることはできます。
文書を発表するのと、安倍首相が語るのとでは、被害者の受け止め方がぜんぜん違います。
 
安倍首相は慰安婦問題の日韓合意のときも同じことをしています。
日韓合意には「安倍内閣総理大臣は、日本国の内閣総理大臣として改めて、慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する」という言葉がありますが、これはすべて岸田外相が記者会見で語ったことで、安倍首相は一言も発していないのです。
 
韓国のムン・ヒサン(文喜相)国会議長は「安倍首相か日本を象徴する天皇が元慰安婦に『申し訳ありませんでした』とひと言いえば根本的な問題が解決される」と発言し、日本では暴言だと非難されました。確かに天皇陛下については暴言ですが、安倍首相については痛いところを突かれました。せっかくの日韓合意がうまく機能しないのは、安倍首相が姑息な手を使って、元慰安婦の人に誠意を示していないことが最大の原因でしょう。
 
 
やはり安倍首相は「謝らない人」であるようです。
 
もっとも、安倍首相も間違った答弁をしたときなどは謝っています。
この違いはなにかというと、罪の大きさです。人間の心理として、小さな罪については気楽に謝れるが、大きな罪については謝れないということがあります。
人に対して不妊手術を強制するというのはあまりにも大きな罪ですから、人間としてなかなか受け止められません。
 
凶悪な殺人事件が起こると、世の人々は犯人に向かって「謝れ」の大合唱をしますが、犯人が謝ることはほぼゼロです。罪があまりにも大きいからです。
凶悪犯に「謝れ」というのは時間のむだです(彼が謝る気になるのは人間の心を取り戻したときです)
 
「AAA」のリーダーである浦田直也氏がコンビニで面識のない20代女性を殴ったとして逮捕され、翌日に釈放されるとすぐに謝罪会見を開き、きっぱりと謝罪しました。
浦田氏の言い分によると、そのときは酒に酔っていて、なにがあったかまったく覚えていないということです。それが正しければ、心神喪失状態での犯行ですから、刑事事件としては無罪です。本人に罪の意識がないので、簡単に謝れます。
 
しかし、今度は謝罪に心がこもっていないということで非難されました。
確かに金髪だったのを黒く染め、ふだんメガネをかけていないのに黒縁のメガネをかけ、ダークスーツにネクタイという姿で、「今後お酒はいっさい飲まないです」と語るなど、絵に描いたような謝罪の仕方でした。
 
謝らないと非難されますし、謝ったら謝ったでまた非難されます。
ややこしい世の中です。
 
 
安倍首相が強制不妊問題で「謝らない人」になるのは、罪の大きさのほかに、この問題が「国家の犯罪」だからでもあります。
安倍首相は強制不妊問題に直接の責任はありませんが、自分と国家を同一視しているので、自分自身の罪になります。
 
「国家対民衆」という図式でいうと、左翼は民衆の側に立つので、この問題で国を批判します。
右翼は国家の側に立つので、さすがに国を擁護することはありませんが、国を批判する人はほとんどいません。
 
しかし、「国家対民衆」という図式は時代遅れです。
強制不妊問題にせよ慰安婦問題にせよ、「人権問題」ととらえるべきです。
 
個々の犯罪者をむりやり謝らせても意味はありませんが、首相が謝るということは世の中の人権感覚を向上させることにつながります。
安倍首相は強制不妊問題では、「謝らない人」を返上して、自分の口から謝るべきでした。

「令和」の発案者は万葉研究者の中西進名誉教授であると複数の政府関係者が認めたという報道がありました。
 
元号の発案者は明らかにしないというのが政府の方針でしたが、中西氏はこれまでいかにも発案者であるかのような発言を繰り返していました。
4月14日に突然、「(令和の発案者は)私ではないのですよ」「元号をつくるのは神や天」と言ったので、おそらく政府から発言をやめるように言われたのかと思われました。
しかし、それからも発案者であるかのような発言を続けました。「元号をつくるのは神や天」という言葉は、「自分は神や天に匹敵する」という意味だったのでしょうか。
 
中西氏がなぜ政府の方針に反してこうした発言を続けたのかというと、安倍首相の言動が影響したかもしれません。
安倍首相は「令和」発表直後にテレビに出まくって「令和」の宣伝をしました。まさに元号の私物化、手柄の独り占めです。中西氏はそれを見て、考案者は自分だとアピールしたくなったのではないでしょうか。
少なくとも、「首相がやっているのだから自分も」という気持ちにはなったでしょう。
 
安倍首相は元号の私物化によって内閣支持率の爆上げに成功しました。共同通信社が4月1日、2日に行った世論調査によると、内閣支持率は3月調査から9.5ポイントも上昇しましたし、他社の世論調査でも軒並み数字を上げています。
 
しかし、「令和」の価値はというと、安倍首相と中西氏が二人して私物化し、制定過程も詳しく報道されたことで、すっかり俗化してしまいました。「平成」のときはすべてがブラックボックスだったのとは大違いです。
今は一時的に「令和」ブームとなっていますが、ブームが去ると、「令和」は「平成」よりも軽んじられるでしょう。
 
安倍首相は自分の支持率を上げるために元号の私物化をし、それによって元号の価値を下げたというわけです。
 
 
4月13日に安倍首相主催の「桜を見る会」が開かれ、多数の芸能人のほかに百田尚樹氏、有本香氏、ケント・ギルバート氏、竹田恒泰氏らのネトウヨが招かれ、安倍首相といっしょに写真に収まりました。また、安倍政権になってから「桜を見る会」の規模は年々拡大し、自民党議員が招待券を高値で売っているという報道がありました。つまり金さえ出せば誰でも出席できるようなのです。
 
首相主催の「桜を見る会」というと、天皇・皇后主催の「園遊会」に似たイメージがありましたが、安倍首相の私物化によって、すっかりイメージダウンしてしまいました。
 
 
国民栄誉賞は、そもそもは王貞治氏の偉業をたたえるためにつくられた賞ですが、安倍内閣はすでに7人に授与し、中でも23歳の羽生結弦選手に授与したことは安倍内閣の人気取りだと批判されました。
安倍首相が人気取りのために利用したことで国民栄誉賞の価値も下がってしまいました。
 
 
そして、極めつけは、新天皇が即位後初めて会見する国賓がトランプ大統領に決まったことです。
安倍首相は新天皇との初めての会見という栄誉を与えることでトランプ大統領の歓心を買おうとしたのでしょう。
まさに天皇の私物化です。
 
トランプ大統領と会見した場面が世界に報じられると、天皇の価値が下がります。
日本の保守主義者がこれに対して黙っているのが不思議です。
 
 
自分の人気取りのためになにかを利用すると、そのものの価値が下がるのは当然です。
安倍政権の長期化によって日本の価値そのものがどんどん下がっています。

菅官房長官が「令和」の文字を示したとき、私はテレビを見ていましたが、記者たちは「ほう」とも「へえ」とも言わず、会見場は完全な沈黙に包まれました。
気持ちが引いたのだと思います。
私自身も同じです。
「令」という字は命令を意味しますし、「冷」にも近いので、気持ちを冷ます字です。
 
「令」には「姿形がよい」という意味もありますが、これは命令によって秩序立ったさまをいっているわけで、あくまで二次的な意味です。
ちなみに「令嬢」は親におとなしく従っている娘のことで、奔放な生き方をする娘は「令嬢」とはいいません。
 
「令和」の決定には安倍首相の意向が強く反映されたようです。しかも、安倍首相は発表のあとテレビに出まくって、「令和」の宣伝をしまくりましたから、ますます「令和」に安倍色がついてしまいました。そのため安倍支持の人は「令和」に好感を持ちますが、反安倍の人は「令和」に反感を持って、元号が国民を分断しているのは不幸なことです。
 
安倍首相にとっての「令和」とは、「命令のもとに国民が一丸となっている」というイメージでしょう。安倍首相の好きな「一億総○○」という言葉と同じです。
 
「令和」はまた、「力による平和」という意味にも取れます。
安倍首相の言う「積極的平和主義」と同じです。
トランプ政権は国家安全保障戦略において「力による平和」をうたっていますから、それとも同じです。
 
安倍首相はこれらのことを意識して「令和」を選んだと思われます。
 
それから、おそらくは無意識の思いも込められています。
 
日本は天照大神のつくった国で、「日出ずる国」です。日の丸、旭日旗も太陽を描いています。
「昭和」の「昭」という字は「明るく照らすさま」であって、やはり太陽と結びついています。
ところが、「令」は万葉集の序文の「令月」から取られていて、つまり月と結びついています。
 
「令和」は「昭和」と対置されていると思われます。
「昭和」は敗戦という大きなつまずきはありましたが、右肩上がりに発展してきた時代です。
「平成」はバブル崩壊とリーマン・ショックがあって、横ばいの時代でした。
そして、「令和」はというと、太陽に対する月、陽に対する陰であって、右肩下がりの時代を暗示しています。
 
安倍首相は、これからの日本が行き詰まることを予感していて、無意識のうちに陰のイメージの言葉を選んだのではないでしょうか。
 
ところで、「平成」の元号ができたときというと、あの額を掲げる小渕官房長官の顔ばかりが思い浮かびますが、竹下首相の時代でした。竹下首相は表に出なかったので、「平成」には政治色がなく、国民に共有されたと思います。
 
安倍首相は改元を政治利用して自分の顔を出し、もともと冷たい「令和」のイメージをさらに悪くしてしまいました。

韓国の空港で日本人が酔っ払って空港職員に暴行を働き、「韓国人が嫌いだ」と叫んで警察に一時拘束されるという事件があり、これが動画に撮られていたために大きな騒ぎになりましたが、この日本人は厚生労働省の武田康祐・賃金課長でした。
武田課長はキャリア官僚で、内閣参事官として「働き方改革」に取り組んできた人物。安倍政権の中心的なところにいたわけです。
 
安倍政権はたくみに国民の嫌韓感情をあおり、国民を踊らしてきましたが、踊らせる側の人間も踊っていたわけです。
「同じアホなら踊らにゃ損々」という歌を思い出しました。
 
それにしても、国民に“嫌韓踊り”をさせるという安倍政権のやり方は失敗続きです。
 
最初は慰安婦像問題です。
日韓合意成立後に釜山市日本総領事館前に慰安婦像が建てられたことに安倍政権は反発し、駐韓大使を帰国させるという対応をしましたが、保守派やネトウヨはこれに大喜びして、嫌韓が大いに盛り上がりました。しかし、結局、駐韓大使は韓国に戻り、慰安婦像は韓国のみならず世界各地に建てられ続けています。
 
レーダー照射事件も、本来なら日韓の軍の実務者レベルで解決するべき問題ですが、官邸の指示で防衛省は動画を公開し、これも保守派やネトウヨに大受けしました。しかし、その後、なぜか防衛省は「火器管制レーダー照射の音」なるものを公開すると同時に、「最終見解」を発表して協議打ち切りを宣言しました。
これはどう見ても「敵前逃亡」か日本軍お得意の「転進」です。保守派やネトウヨは梯子を外された格好です。
 
徴用工問題については、日本企業が和解しようとしたのを安倍政権がつぶしたのだと「リテラ」が書いています。
 
徴用工判決ヒステリーの日本マスコミが触れない事実…安倍政権が新日鉄住金に圧力をかけ“和解”を潰していた!
 
和解しておけばそれほどの金額にならなかったのに、判決にいたってしまったために、日本企業はより大きい金額を取られそうです。
 
日本政府としては「日韓請求権協定で解決済み」という立場ですが、人権問題の賠償請求に50年以上前の証文を振りかざして支払いを拒んでいる格好です。日本の主張が国際社会から理解される可能性は低そうです。
現実には韓国でどんどん日本企業の資産が差し押さえられ、日本は手の打ちようがありません。
自民党では「経済制裁するべきだ」とか「外交を断絶するべきだ」とかの声が出ていますが、言うだけです。
 
安倍首相の思想は、戦前の日本をとにかく正当化したいというものですから、慰安婦も徴用工も謝罪したり賠償したりしたくありません。そのために国益を失っています。
レーダー照射問題は、国民の嫌韓感情をあおって政権浮揚につなげようとしたものですが、事実に立脚していないので、失敗しました。
 
安倍政権は、外交を政権の人気取りのために利用し、一時的に保守派やネトウヨを喜ばせても、結局うまくいかずに国益を失うというパターンを繰り返しています。
中国包囲網づくりもロシアとの平和条約締結も、完全にそのパターンにはまっています。
 
安倍政権が外交を人気取りのために利用していることがわからない人は、「韓国人が嫌いだ」と叫んで恥をさらした武田前課長のようになりかねません。

外国人労働者をふやす入管法改正は、ネトウヨや保守派など安倍政権の支持層から総反発を受けて内閣支持率も低下したので、安倍首相はその対策を考えたようです。
 
今、韓国の駆逐艦が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射したか否かということが大きな問題になっています。
しかし、日本と韓国は軍事的にはアメリカを介した準同盟国であり、日米韓合同軍事演習を何度もやっていますから、どう転んでも戦争になることはありません。
「レーダー照射はきわめて危険な行為だ。その場で反撃してもおかしくない」などと騒いでいるのはまったく愚かな人です。
韓国の駆逐艦になにか手違いがあったか、それとも自衛隊の哨戒機がなにか勘違いをしたかという問題ですが、どちらにしてもたいしたことではありません。
 
このことが大きな騒ぎになったのは、安倍首相のたくらみによるようです。
 
レーダー照射自体がたいしたことではありませんし、まだ事実関係もよく把握できていない段階で、日本側はそのことを公表しました。
なぜ公表したかについて、1225日のTBSの「ひるおび!」で田崎史郎氏が「安倍首相が公表を指示した」とコメントしていました。田崎氏は官邸に深く食い込んでいる人なので、信ぴょう性があります。
 
28日には防衛省が哨戒機から撮影した映像を証拠として公開しましたが、これも安倍首相の指示でした。
 
 
渋る防衛省、安倍首相が押し切る=日韓対立泥沼化も-映像公開
 韓国駆逐艦による海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題をめぐり日韓の主張がぶつかる中、防衛省が「証拠」として当時の映像の公開に踏み切った。同省は防衛当局間の関係を一層冷え込ませると慎重だったが、韓国にいら立ちを募らせる安倍晋三首相がトップダウンで押し切った。日本の正当性を世論に訴える狙いだが、泥沼化する恐れもある。
 防衛省は当初、映像公開について「韓国がさらに反発するだけだ」(幹部)との見方が強く、岩屋毅防衛相も否定的だった。複数の政府関係者によると、方針転換は27日、首相の「鶴の一声」で急きょ決まった。
 韓国政府は11月、日韓合意に基づく元慰安婦支援財団の解散を決定。元徴用工訴訟をめぐり日本企業への賠償判決も相次ぎ、首相は「韓国に対し相当頭にきていた」(自民党関係者)という。
 そこに加わったのが危険な火器管制レーダーの照射。海自機への照射を否定する韓国の姿勢に、首相の不満が爆発したもようだ。
(後略)
 
 
このところ安倍外交は八方ふさがりです。
トランプ大統領からは「日本は貿易面でアメリカを不公平に扱っている」と批判されてもなにも反論せず、高価な兵器を買わされるだけです。
プーチン大統領からは「二島を引き渡しても主権が日本のものになるわけではない」などとおかしなことを言われてもなにも反論しません。
中国に対してもこのところ融和的です。
北朝鮮にも、米朝首脳会談以降きびしいことは言っていません。
当然、安倍政権支持層に不満がたまっています。
その不満を韓国に向けさせようという安倍首相の作戦でしょう。
 
 
日本は国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を発表しましたが、これも外務省などが反対するのを安倍首相や二階幹事長らの政治判断で押し切ったということです。
脱退して商業捕鯨を再開しても日本にたいした利益はないと言われています。
それでも脱退したのは、日本の食文化を守るという名目で国際機関を脱退すれば、安倍政権の支持層に受けると思ったのでしょう。
 
もしかすると、カルロス・ゴーン前日産会長を逮捕したのにもそういう判断があったかもしれません。
 
レーダー照射問題で韓国批判が盛り上がっているのを見ると、安倍首相の作戦はうまくいっているようです。
 
しかし、問題は安倍政権がアメリカやロシアや中国に強く出られないことにあります。
韓国にばかり強く出てもなんの意味もありません。
 
安倍外交の根本問題は、対米従属です。
そのためトランプ大統領からは言われっぱなしです。
プーチン大統領は辺野古問題を取り上げて、日本政府に米軍基地についての決定権がないと北方領土は返せないと言い、安倍首相は反論できません。
トランプ大統領がアメリカファーストの外交をするために、安倍首相は中国包囲網づくりをやめざるをえなくなりました。
北朝鮮についても、安倍首相が「日米は完全に一致している」と言うために独自の外交ができません。
 
安倍首相は韓国のことなど放っておいて(むしろ日韓連携して)、対米自立の道を歩むべきです。

韓国政府が1121日に慰安婦財団を解散すると発表すると、すかさず安倍首相は「国際約束が守られないのであれば、国と国との関係が成り立たなくなってしまう。韓国には国際社会の一員として責任ある対応を望みたい」と語りました。
安倍首相に限らずマスコミや有識者も同じように韓国を批判しています。
 
しかし、国際約束をいうなら、トランプ政権は合意も協定も条約も破りまくっています。トランプ政権にはなにも言わずに韓国にだけ言う日本の姿は、「強い者にはこびへつらい、弱い者には威丈高になる」という卑劣な人間と同じです。
 
慰安婦財団解散や慰安婦像問題について、日本では韓国は日韓合意を守れという声が圧倒的です。しかし、日韓合意はそれほど価値あるものでしょうか。
 
そもそも日韓合意は文書化されていません。20151228日に岸田文雄外務大臣と尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外交部長官が共同記者会見で語った言葉があるだけです。
岸田外相はそのとき「安倍内閣総理大臣は,日本国の内閣総理大臣として改めて,慰安婦として数多の苦痛を経験され,心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し,心からおわびと反省の気持ちを表明する」と語りましたが、安倍首相の口から語られなかったことがのちのち問題になります。
 
日韓合意について国連からは「元慰安婦らを中心としたアプローチを完全には取っていない」とか、人権侵害行為調査や加害者の刑事責任追及などに「努力がみられない」とかの指摘を受けていましたが、2017年5月には国連拷問禁止委員会から合意を見直すべきとの勧告を受けています。
ですから、日韓合意を金科玉条のようにして韓国を批判する日本は、国際社会からあまり共感を得られないでしょう。
 
日韓合意は、オバマ政権の強い圧力のもとで日韓両政府ともいやいや結ばされたものです。
発表当時は、日韓ともに反対と不満の声が噴き出しました。その声は日韓とも同じくらいの強さでしたから、そういう意味ではちょうど中間地点で折り合った、ひじょうによくできた合意ではありました。
 
ところが、釜山市の日本総領事館前に民間団体により慰安婦像が設置されたことに日本政府が猛抗議したことで合意が崩れ始めます。
日本政府は、慰安婦像について韓国政府が善処するという水面下の約束があるという立場のようですが、民間団体のすることを政府がコントロールできるはずがなく、日本政府の抗議は無理筋であるだけでなく、「日本政府は、韓国政府と共に、今後、国連等国際社会において、本問題について互いに非難・批判することは控える」という合意をみずから破っています。
その後、世界各地に慰安婦像が設置されていったのは周知の通りです。
 
 
現在、日本は韓国に日韓合意を守れと主張し、韓国では日韓合意を破棄しろという声が高まっています。
これはどういうことかというと、日韓合意当時よりも日本が韓国に押し込まれているということです。
韓国は調子に乗って、徴用工問題にも戦線を拡大してきました。
 
それに対して日本は、日韓合意を守れ、日韓請求権協定を守れと主張しています。つまり法を盾にしているのです。
対して韓国は、元慰安婦、元徴用工の人権、人道を掲げて攻めています。
この戦いはまったく勝ち目がありません。
 
日本はよく「韓国はゴールポストを動かす」と言って韓国を批判しますが、こういう主張も信用されません。間違った位置にゴールポストがあれば、動かすのは当然だからです。
 
日本の保守派は東京裁判について「日本が事後法で裁かれたのは不当だ」と主張しますが、第二次世界大戦の枢軸側はホロコーストなどの事前に想定しえない大罪を犯したということで、事後法で裁くしかないというのが戦勝国側の主張です。そのために「人道に対する罪」という概念もつくられました。「事後法で裁かれたのは不当だ」という主張は国際社会ではまったく相手にされません。「ゴールポストを動かすのは不当だ」という主張も同じです。

現在、慰安婦は「性奴隷」ということが定着し、徴用工はforced labor」つまり「強制労働者」と訳されています。こういうことを議論すればするほど日本のイメージが悪くなります。
これは軍国日本のやったこととして、現在の日本と切り離すしかありません。
ところが、安倍首相はむしろ軍国日本がほんとうの日本だという考えの持ち主なので(日本の保守派はみなそうです)、それができません。
しかも安倍首相は自分の口で謝罪するのがいやなので岸田外相の口で言わせるという姑息な手を使ったので、韓国からは「安倍首相が謝れ」と攻め込まれています。
 
この問題の解決は、ポスト安倍を待たなければなりません。

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