2012年の年頭に、なにか日本を元気にするような話題をと思いましたが、少子高齢化の進む日本にあまり明るい未来は考えられません。子育て支援などの少子化対策をやっても、結婚する人自体がへっているので、あまり効果はないでしょう(それでもやったほうがいいですが)。移民を受け入れるというのも、企業の利益にはなっても、日本人労働者の利益にはなりません。
「立派な老人国」になって世界の手本になるというのが、一応考えられる目標ですが、あまり楽しい目標ではありません。
もっとも、日本を元気にする方法がないわけではありません。ただ、それには大胆な発想の転換が必要です。
ひとつは、私が前からいっていることですが、選挙権の年齢制限を撤廃することです。
今、多くの人は未成年者に選挙権がないのは当たり前だと思っているでしょうが、ちょっと前は女性や黒人に選挙権がないのは当たり前だとみんな思っていたのです。
子どもには判断力がないから選挙権は与えるべきでないと主張する人がいるでしょうが、ちょっと昔は女性や黒人には判断力がないから選挙権は与えるべきでないと主張する人がいたわけです。
判断力がない人には選挙権を与えるべきでないという主張が正しいなら、認知症、精神障害、知能障害などの人にも選挙権を与えるべきでないとか、低学歴者には選挙権を与えるべきではないとかいうことになってしまいます。
昔は、階級や収入によっても選挙権が制限されていましたが、そうした制限は次々と撤廃され、今残っているのは年齢制限だけです。
これは年齢差別というしかありません。未成年者、子どもに人権が認められていないのです。
人権は誰にでもあるということを理解すれば、選挙権の年齢制限が差別にほかならないことがわかるでしょう。
選挙権年齢を18歳とか16歳とかに引き下げるべきだと主張する人がいますが、何歳に下げようが年齢差別をしていることに変わりはないので、あくまで選挙権の年齢制限を撤廃しなければいけません。
選挙権の年齢制限を撤廃すれば、日本人の年齢構成はそのままですが、有権者の年齢構成は大きく若返るので、日本の政治も若々しくなり、活気が出るはずです。
また、選挙権の年齢制限の撤廃は人権上からも当然のことで、これから世界の潮流になるでしょうから、日本の動向は世界の注目を浴び、日本人も自信やプライドを持つことができます。そういう点からも日本に活気が出るはずです。
もうひとつ、大胆な発想の転換でできる改革があります。
それは、会社の経営を民主化することです。
政治は民主化されているのに、経済の世界は民主化されていません。なぜみんなこのことをおかしいと思わないのでしょうか。
現在、株式会社は株主が最終的な経営権を持っていることになっています。しかし、これに対して会社というのは社会の公器であり、従業員や地域社会や顧客のための存在だという考え方もあります。会社の民主化は後者の考え方につながっています。
会社の民主化というのは要するに、従業員が経営者を選挙で選ぶのです。社長、つまり最高責任者を選ぶというやり方もありますし、役員全員を選ぶというやり方もあります。また、会社組織の最小単位が課だとしたら、課長をその課員が選ぶというやり方もあります。この場合、課長が部長を選び、部長が役員を選ぶという形になるわけです。
へんな経営者を選んだら、従業員の給料も上がりませんから、従業員も真剣に選ぶはずです。
少なくとも政治の世界が曲がりなりにもやっていけているのですから、会社が民主化されてもやっていけるはずです。PTA役員や町内会長も民主的に選ばれて問題はありません。
倒産した会社が組合管理の形で事業を続け、組合が優秀な経営者を引っ張ってくるというケースがありますが、これなども民主的に経営者を選んでいることになります。
もっとも、ほんとうにうまくやっていけるかわからないので、実験的に民主会社をつくってやってみればいいと思います。民主会社が株式会社以上に利益を出すとわかれば、民主会社に出資したいという人も出てくるので、資本主義の枠内でやっていけるはずです。
もっとも、私は選挙権の年齢制限撤廃は真剣に主張していますが、会社の民主化は、あくまでこういう考え方もあるということで提案しています。
サラリーマンの不幸のほとんどは上司に恵まれないということからきています。上司を選挙で選ぶようになれば、サラリーマン生活はバラ色になるかもしれません。

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