
8月11日、フワちゃんが芸能活動休止を発表しました。
フワちゃんがやす子さんにXで「死んでくださーい」と返信したことがきっかけで、強烈なフワちゃんバッシングが展開されました。フワちゃんが並みのメンタルの持ち主だったら、芸能活動休止ではすまず、自殺していたかもしれません。
幸いフワちゃんはかなりメンタルが強そうです。
反対にメンタルがきわめて弱そうなのがやす子さんです。
「やす子がフワちゃんを芸能活動休止に追い込んだ」ということで今度はやす子バッシングが展開されることがないようにしなければなりません。
そもそも今回の騒動が起こったのは、フワちゃんの不適切な言葉が直接の原因ですが、やす子さんのメンタルの弱さももうひとつの原因です。
始まりはやす子さんがXに次のポストをしたことです。

これは明らかに明石家さんまさんの名言(?)「生きてるだけで丸もうけ」を踏まえたものです。
しかし、ここに大きな問題がありました。
さんまさんはあくまで自分の人生について言っています(しかもギャグになっています)。「人間は生きてるだけで丸もうけや」とは言っていません。
しかし、やす子さんは「皆」について言っています。
人間は誰でも優勝劣敗と序列争いの苛酷な人生レースをしている渦中なので、「皆優勝でーす」と言われてもぜんぜん心に響きません。
「生きてるだけで偉いので皆優勝でーす」というのはほとんど無意味な言葉なので、ボケとかギャグのたぐいです。
誰かが「そんなことあるかい」とか「そんな安い優勝はいらんわ」と突っ込むところです。
フワちゃんはこのポストを目にしたとき、当然突っ込みたくなりました。
それでこの返信をしました(現在は削除されているのでスクリーンショットです)。

この言葉だけを取り上げて論じる人がいますが、それこそ「切り取り」です。
やす子さんのポストに対する「返信」なのですから、両方を見なければなりません。
要するにこれは「生きてるだけで偉いので皆優勝でーす」の逆を表現したものです。
「死んでくださーい」は「生きてるだけで偉い」という言葉の逆で、論理的な言葉遊びみたいなものです。
やす子さんに悪意を持って「死んでくださーい」と言ったわけではないと思われます。
とはいえ、「死んでくださーい」は不適切な言葉で、非難されるのは当然です。
突っ込むにしても、別の言葉でするべきでした。
フワちゃんはこの返信をした理由についてXで『投稿当時、私はアンチコメントについて話していて、偶然目にしたやす子さんの投稿に、「これにアンチコメントがつくなら。」といった趣旨で、本件の投稿の内容を記載し、その場にいた方に表示した画面を見せたところ、操作を誤って実際に投稿してしまいました』という弁明をしましたが、これが不自然な弁明だということでよけいに炎上しました。
確かに誤って投稿したならすぐに削除できるはずです。
「やす子さんの投稿に納得いかなかったので、すぐに突っ込みの返信をしましたが、そこで不適切な言葉を使ってしまいました」と弁明するべきでした。
フワちゃんの返信に対してやす子さんは「とっても悲しい」と投稿しました。
これはあまりにもストレートな反応で、お笑い芸人とは思えません。
「死んでくださーい」に対して「私は死にましぇーん」などと返していれば、たいした騒ぎにならずにすんだでしょう。
そういう意味ではフワちゃんにとっても災難です。
やす子さんを軽い気持ちでからかったら“地雷”を踏んでしまったわけです。
やす子さんがなぜこんなまともな返しをしてしまったかというと、メンタルが弱っていたからでしょう。
8月31日には日テレの「 24時間テレビ」で「24時間チャリティーマラソン」をすることになっていて、そのプレッシャーはそうとうなものに違いありません。
それに、やす子さんは急に人気が出たためにほとんど休みなしに仕事をしていることが前から心配されていました。事務所に仕事をさせられている面もあるでしょうが、本人も月に3日休みがあると心配になるということで、心配性のようです。
こうしたメンタルの弱さは生い立ちも関係していると思われます。ウィキペディアの「やす子」の項目にはこう書かれています。
山口県宇部市出身。2歳で実父が実母と離婚したため実母に引き取られて成長する(実父とは芸能界デビュー後に22年ぶりに連絡があり再会した)。母子家庭のため生活が苦しく部費も家賃も払えない状態で、中学時代は妹と共に給食以外を食べられない日もざらであったとのことで、給食の無い夏休み中にはスーパーに安売りされていたパンの耳を大量に買い込んで飢えを凌いだ経験もある。高校生の時に児童養護施設で生活し、実母とは会わなかった。高校では柔道部に所属。高校時代は学校でも仲間外れにされていた。
こういう生い立ちの不幸からくるメンタルの弱さはなかなか克服できません。
やす子さんのメンタルが弱いとすると、「とっても悲しい」とストレートな返しをしたのもわかります。
「生きてるだけで偉いので皆優勝でーす」という言葉も、ボケやギャグではなく、人生の崖っぷちで自殺を考えているような人に向けた真剣な言葉なのでしょう。
やす子さんが精神的に弱っているとすれば、さんまさんの「生きてるだけで丸もうけ」みたいな言葉を真似してはいけません。
この言葉はスーパーポジティブなさんまさんだから言える言葉です。
やす子さんはその後、「明るい言葉を発すると楽しくなるよ」と投稿していますが、危うい考えです。
ブラックな会社で社員に「私はできる!」と叫ばせたり、販売目標を唱和させたりするというのがあり、戦前の日本では教育勅語を唱和させていましたが、それに似ています。
ポジティブな言葉を心に注入すれば心がポジティブになるということはありません。
心をポジティブにするには、ネガティブな考えをひとつずつ掘り出して成仏させるしかありません。
やす子さんはポジティブな言葉を追求していて、それがボケに見えたのでフワちゃんは突っ込みましたが、やす子さんはボケではなく真剣な思いを込めていたので、行き違いが生じました。それが問題の根本です。
やす子さんが芸人らしい返しをしなかったのが悪いと非難する声がありますが、やす子さんにもそれなりの考えがあるということも理解しなければなりません。
もともとフワちゃんは批判されやすいキャラクターでした。先輩や大物にもタメ口を利き、発言内容も奔放で、現場にはよく遅刻するそうです。
フワちゃん嫌いの感情がマグマのようにたまっていて、それが今回のことで一気に噴き出た感があります。
それに、フワちゃんは所属していたワタナベエンターテインメントを辞めてフリーになったので、芸能マスコミが批判しやすくなったということもあります。
しかし、タメ口はそれがおもしろがられている面がありますし、遅刻は関係者には迷惑ですが、迷惑をかけられていない一般人が批判することではありません。
フワちゃんたたきをしている人は“正義”のつもりなのでしょうが、ただの弱い者いじめです。
なお、メディアによっては「死んでくださーい」という言葉を伏せて報道しているところがいくつかありました。8月7日のTBS系「ゴゴスマ」もそうです。「禁止語」と思われているようです。
ネット上で「殺す」の書き込みは「殺害予告」や「脅迫」として警察が捜査することがあり、使ってはいけません。
しかし、「死ね」はなんの問題もありません。ただの悪口雑言です。
ところが、「殺す」と「死ね」の区別がつかない人がいるようで、言葉狩りがさらに拡大しています。
メディアから「死ね」を消すのは勘違いだということは確認しておきたいと思います。